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第59回伊方原発再稼働を止めよう!2015年2月14日

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▼第59回チラシ
http://www.hiroshima-net.org/yui/pdf/20150214.pdf

第59回伊方原発再稼働反対ウォークの報告です。
2月14日(土) の15:00~16:00、広島の元安橋東詰めを出発し、
本通り・金座街を往復するコースで行いました。

この日は、久しぶりに5人でのウォークとなりました。

チラシはこちらです。
 ↓
http://www.hiroshima-net.org/yui/pdf/20150214.pdf

タイトルは「関西電力 高浜原発3・4号機 原子炉設置変更許可取得 でもまだ審査合格ではありません」


前日の2015年2月13日、各新聞が高浜原発についての記事を掲載しました。
その前の日の2月12日、原子力規制委員会が関電高浜原発3・4号機の「原子炉設置変更許可」を出したからです。

朝日新聞は『高浜原発 規制委が許可』という見出しで、他紙の『審査合格』という見出しに比べると、慎重な言い方になっています(正しくは「原子炉設置変更を許可」ですが)。
しかし、この記事の中で、原発再稼働の「地元同意」について、「同意の手続きや対象範囲に定めはない」と書いているのは正確ではありません。
「最低でも原発周囲30キロ圏自治体の同意は法的要件」であるということを住民や自治体に認識させたくない電力会社や経済産業省の意向に沿った、よろしくない宣伝になっていると思います。

高浜原発について原子力規制委員会は
「原子炉設置変更許可」を出しただけで、「工事規制認可」も、「保安規制認可」も、「使用前検査」も、まだ行っていません。
原子力規制委員会はまだ高浜原発の「規制基準適合性審査」を終了していない(「合格」していない)のですから、この時点で高浜原発の「地元同意」手続きに入ることはできません。

福島原発事故後の「原発地元自治体」の概念は、福島原発事故前とはまったく変わっています。
福島原発事故後は、「原発は苛酷事故を起こす可能性がある」ということが前提になっており、
原発災害における最後の防護手段は「住民広域避難」ということになっており、
「原子力災害対策指針」では、最低でも原発の周囲30キロ圏の自治体には、原発災害に対する避難計画の策定が義務付けられているのです。


「原発の周囲30キロ圏」というのは、決して十分な広さではありません。
広島市は伊方原発から100キロ離れていますが、伊方原発で福島原発事故並みの事故が起こった場合には、原子力規制委員会のシミュレーションでは、広島市の空間線量率は「1時間あたり40マイクロシーベルト」になります。
「原子力災害対策指針」では、「原発の周囲30キロ圏」外でも、1時間あたり20マイクロシーベルトを超える空間線量率が観測される場合は、1週間以内の「一時移転」=避難を実施するとしています。
伊方原発から100キロの広島市も避難の対象となることは、ほぼ間違いないでしょう。

「1時間あたり20マイクロシーベルト」を1年に換算すると、だいたい100ミリシーベルトになります。
つまり、
「原子力災害対策指針」は、年間
100ミリシーベルトを超えるか超えないかを避難の基準にしているということになります。
言い換えれば、「年間100ミリシーベルトまでだったら、その地域に留まっていろ」、という指針になっているということです。
「年間100ミリシーベルト」の地域に暮らして、大丈夫でしょうか?


ところで、私たちの住む広島市の当局・市議会は、福島原発事故後の変化にまったく対応できていないようです。
昨年の土砂災害も、大元は、危険だとわかっている場所の宅地開発を認めてきたというお金儲け優先・安全軽視の「人災」でした。
「人災」の元を断つ、という発想が求められます。
原発事故についても同じことが言えます。

福島原発事故後は「原発は苛酷事故を起こす可能性がある」ということが前提になっているということも、
伊方原発で福島原発事故並みの事故が起こった場合には広島市も避難の対象となることはほぼ間違いないだろうということも、
広島市当局の意識には、まったく上っていないようです。

さらに、広島市議会で行った私たちのアンケートの結果を、ぜひチラシの11ページでご覧ください。
伊方原発再稼働反対決議を請願するとともに、私たちは議員の皆さんに、とにかく伊方原発の問題について情報を集め、考えてくれることを求めてきたわけですが、一部の議員さん方を除いて、そうしたことをされた形跡はありません。

しっかりしてほしいと思います。
市民の命・財産を守るためにちゃんと仕事をする自治体・市議会であってほしいと思います。

この回については、チラシに手を伸ばしてくれるのは女性や若い子たち、
手を出さないけどプラカードをよく見ているのはおじさんたち、という傾向を感じました。