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11/23 伊方原発再稼働反対ウォーク 報告と次回のお知らせ

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11月23日(土) 第32回目の広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース 伊方原発再稼働反対ウォークの報告です。

広島市から100キロの四国電力伊方原発の再稼働が迫っています。
15:00スタート。5人で歩きました。

◇今回は、広島市議会への請願署名用紙の中に「中国電力島根原発2号機『規制基準適合性審査申請』の事前了解願を島根県と松江市に提出」というチラシを挟んで配りました。
 ↓
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131123.pdf

◇Nさんは、次のようなスピーチを行ってくださいました。

【技術開発・省エネの進歩で、原発再開の根拠はなくなった】
この数年で、原子力発電は日本国民にとって有害・無益であることが実証されました。

福島原発事故で日本の原子力発電のウソが実証されました。

原発がなければ電力不足で日本経済と国民の生命と生活は危篤状態になるというオドシは破綻してしまいました。そういった財界のエライ人は、今の日本が原発ゼロなのに景気は上向いていると言っています。

日本国民の才覚と努力は、徹底した節電から電力需要そのものを低下させました。今年2月の電力需要は、震災前と比べて7.9%低下しています。

日本企業の節電技術開発は産業を活性化させました。

電力会社は自分のウソで窮地に立ちました。電力需要の7.9%低下は、即ち電力会社の売り上げ7.9%減少になったからです。

自ら招いた経営危機を、電力会社は、「コストの安い原子力発電が止められているからだ」とすり替えました。恐るべきすり替えです。

本当は、原子力発電ほど高いコストはありません。本来、原発のコストにすべき技術開発、原発立地費用などを、2011年だけで4,330億円。1954年から2011年まで合計、14兆4,161億円が税金によって負担されています。そうです、私たちは電気代に加えて税金で原発の電気料金を支払っています。

バックエンドコストは、現世代が発電に使ってしまった核廃棄物の処理費用です。18兆8千億円の計算がありますが、最終的にはこの数倍に膨らむと考えられている。核廃棄物の再処理は事実上破綻しています。

また、原発を廃炉にすればゼロ円で済むものを、原発を再開しようとして発電・送電せず原発の機能を維持しているので、巨額の維持費用を発生させています。

【2022年までにドイツ国内の原発をすべて廃炉する】
なぜ、実現できるのか。一例を挙げれば、ヨーロッパでは、2011年にキロワット当たり21円であった太陽光発電コストが、2020年には16円に下がります。そして安全のためのコストがほとんどゼロであること。雇用増加をもたらすことなどが挙げられています。

【日本でも脱原発の準備は完了している】
〈再生可能・自然エネルギーへの万全の橋渡し〉
コストもCO2も従来の天然ガス発電の1/3削減する改良型・天然ガス火力発電は、
天然ガスの熱から電力への交換率が
◎三菱重工 40% → 61% 
*さらに同社は70%を視野に入れている。
◎GE(ジェネラル・エレクトリック) 62%
*東芝と提携しているGEは、原発から改善・火力発電に軸足を転換し、世界に改善・火力発電を3,900基建設し、日本にも売り込みを図っている。

ちなみに、原発の原子炉で発生する熱から電力への交換率は33%にとどまり、(標準的な原子力発電所では)海水を7℃上昇させて青森県の岩木川の水量に匹敵する水量を海に垂れ流しています。

〈廃炉事業は地域経済を活性化させる〉
上述のとおり発電・送電をしない原発は莫大な費用を発生させていますが、廃炉に政策を転換すれば、雇用をはじめとする地域経済を再生させます。少なくとも40年は事業期間を要します。

ドイツでは廃炉事業は産業化して世界に売り込みを図っています。原発依存の地域経済から健全な再生へ向かいます。

〈想像を絶する自然災害〉
2013年11月のフィリピン・レイテ島台風の風速90mに見られるように、これまで経験したことのない、想像を絶する自然災害が容赦なく所を選ばず襲ってきます。

私たちのできることは、福島の悲劇、すなわち自然災害と原発事故の重なりを絶対に避けることしかありません。おまけに原発は時代錯誤になっています。わざわざ再開することはありません。

伊方原発のある四国・佐田岬は、人々に警戒を呼びかけている南海トラフと併行しています。原発再開の申請だけでも恐ろしいことです。

【人は過ちを犯し、機械と装置は故障する】
福島原発災害で、「電源が切れたら」を予測していなかった人はいなかったそうです。
今までの原発事故も、あとで考えたら「そんなことだったんだ」に帰結することの集積です。

【誤りを改めるにはばかることなかれ】
小泉純一郎元総理の金言です。同氏は、「オンカロ(洞窟)」と呼ばれる地下520mに造られた、フィンランドの永久核廃棄物処理場を視察した結果、「直ちに脱原発」を決めました。

なるほど、地中深くといえども地殻変動から逃れることはできません。

日本列島が現在の形状に収まったのはわずか3万年前です。日本列島は毎年数センチずつは動いています。自然界にない、人間を苦しめながら死滅させる放射能は、10万年影響を及ぼします。

原子力は放射能の解毒技術を人類が手にするまで封印しなければなりません。

◇じゃけぇさんは、

これから再稼働される原発は、事故が起こる可能性が十分有り得るものということが前提で再稼働されます。
伊方原子力発電所再稼働を容認するということは、「伊方原発で事故が起こってもかまわない」と言っているのと変わりません。
「伊方原子力発電所で事故が起これば、私たちは、広島で築き上げてきたものすべてを捨てて避難してもかまわない」と言っているのと変わりません。
伊方原子力発電所再稼働を容認しないでください。

声を上げなければ、伊方原子力発電所再稼働を容認していることと変わりません。
声を上げなければ、伊方原子力発電所は再稼働されてしまいます。

ということを繰り返し訴え、広島市議会への請願署名を呼びかけました。
そして、なんと、本当に「署名をしましょう」と言って、その場で署名してくださる人が出てこられました。(署名を集める構えで行っていたウォークではないにもかかわらず)

◇網野さんは、

「規制基準」と「安全基準」とは違うこと、
原子力規制委員会が行っているのは「規制基準適合性審査」であって「安全審査」ではないこと、
これは、言葉の違いであるだけでなく、意味内容がまったく違うということ、
ところが、原発推進勢力やマスコミは「安全基準」「安全審査」という言葉をことさらに使って、人々を洗脳し、審査を満たせば原発は安全であると人々に思い込ませようとしていること、
を繰り返し訴えました。
 
◇久しぶりの暖かい土曜日で、本通りの人通りも多く、多くの人がプラカードに目をやっていました。

◇次回第33回のウォークは、
12月14日(土)15:30~16:30
元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース
という予定です。
よろしかったらご参加ください!