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第41回伊方原発再稼働を止めよう! 4月12日報告

みなさま

月が変わってしまいましたが、4月12日(土)第41回 広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース 伊方原発再稼働反対ウォークの報告をさせていただきます。

この日は、5名が参加しました。
この回のチラシは、次をご覧ください。
 ↓
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20140412.pdf

~伊方原発再稼動は100万都市広島の最大のリスク~

参加者のスピーチから

◇福島原発の危機が増大する中で◇

今、日本は危機的な状態にあります。
2011年3月11日の事故のとき、当時の原子力委員会の委員長は、首都圏の人たちを含む5000万人が避難しなければならなくなるというシナリオを首相に提出しましたが、このシナリオは今も生きています。
福島原発の敷地の中には、溶け落ちた核燃料や核分裂生成物(死の灰)、容器の傷ついた使用済み核燃料など、現在およそ800トンの核物質が、むき出しのまま存在しています。
福島原発事故で放出された放射性物質の量は、一説に70京ベクレルと言われていますが、今でもその約70倍の量の放射性物質が存在しているということを、原子力規制委員会が発表しています。
これらは、やや大きめの自然災害や、人為ミスによって、もしかしたら前回を上回るような、過酷事故を引き起こす危険をはらんでいます。
福島原発の状態を維持するために作業にあたっている人たちの消耗は極限に達しているようで、人為ミスが起こる可能性も高くなっています。
(参考:広島2人デモ第95回チラシ)
 ↓
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140404.pdf

今、国が何をおいても取り組まなければならないのは、この福島原発の危険な状態に対処して第2苛酷事故を防ぐことですが、今、国は、この事態にまともに取り組もうとはしていません。
その一方で、新しく原発を再稼動させようとしています。

◇広島から一番近い伊方原発◇

広島から最も近い原発は、直線距離でわずか100kmのところにある伊方原発です。
この伊方原発が、今、原子力規制委員会が進めている規制基準適合性審査の第2グループに入っていて、このままではおそらく今年中に再稼動します。
原子力規制委員会が2012年12月に発表したシミュレーションによると、四国電力伊方原発が福島事故並みの事故を起こすと、100km離れた広島の被曝線量は、1週間で4ミリシーベルトです。
チェルノブイリ事故では、1年間の被曝線量が5ミリシーベルト以上になると、「強制移住」でした。
原子力規制委員会の原子力災害対策指針では、これは「一時移転」―要するに「避難」の対象となります。

◇人間は放射能に勝つことはできない◇

私たちは放射能と戦って勝つことはできません。
100キロという距離は、風速1メートルの風に乗って、放射能が約28時間で到着するという距離です。
28時間で人は、仕事をやめ、荷物をまとめ、別れの挨拶をし、移動先の衣食住を確保することはできません。
できることは、伊方原発を廃炉にするか、閉鎖することです。
放射能と戦う必要はないんです。

◇私たちには原発を止める力がある◇

多くの人は原発に反対ですが、原発を止める力が自分にはないとあきらめている方が多いと思います。
しかし、事実は、私たちひとりひとりに原発を止める力はあります。
原子力規制委員会の田中委員長は、ある記者会見で、「もし原発の地元の人たち、日本国民が原発に反対だと言うのであれば、原発を動かすことはできないだろう」と言っています。
最終的に、原発を動かすかどうか、再稼動を認めるかどうかは、原子力規制委員会や内閣や総理大臣が決められることでは、実は、ありません。

◇黙っていることは再稼動を認めること◇

原発事故は、起こる可能性があるということが前提です。
「もし福島並みの事故が起こったら、あななたち避難してください」と言われている状態です。
これに反対しないということは、「ああ、わかりました。避難してもいいですよ」と言ったことになるということです。
黙っていても、反対しなかったら、反対しなかったことによって賛成したことになり、その結果を引き受けさせられます。
皆様おひとりおひとりの問題です。よーく考えてみてください。
伊方原発再稼動反対の政治的意志表示は、いろいろな形ですることができます。

◆ツナさん
「人間は放射能に勝つことはできない」

先月、ちょっと大きな地震がありました。
怖かったですねえ。
わくわくした人もいるかもしれませんが、わくわくする前にちょっと知ってください。

あのとき、急いでテレビをつけた人ならその名前を聞いたはずです。「伊方原子力発電所」。

ここ広島県は比較的地震が少ないところですが、安芸灘と伊予灘、ここは地震の巣であります。
長いこと広島に住んでいる人なら、これはご存じのことだと思います。

瀬戸内海西部、安芸灘と伊予灘には、大きな地震の可能性があります。
ここ安芸灘と伊予灘をはさんで、ここからちょうど100キロメートルほど離れた所に、伊方原子力発電所があります。
そこは、私たちがすべてを失うのに十分な放射能の巣でもあります。

その放射能の巣、伊方原子力発電所ですが、残念ながら、苛酷事故を起こすことを約束されたようなものです。

アメリカで、伊方原子力発電所とほぼ同じ構造の原子力発電所が、事故を起こす可能性がきわめて高く、このまま運転していては危険だということで、廃炉が決定しました。
もうこの原子炉は使われることがありません。
なぜなら、壊れる可能性がきわめて高いからです。
壊れたら、そこに住む人の生命・財産・歴史、すべてが放射能により失われるからです。

私たちは、原子爆弾から復興した町を知っています。
ここは、戦争被害と加害、放射能差別、いろいろな問題を抱えながら大きくなりました。
とても尊い町ですね。

しかし私たちは、決して放射能に打ち勝ったわけではないということを忘れてはいけません。
私たちは放射能には勝てないんです。

原爆の子の像は、白血病で亡くなった佐々木禎子さんの死を後世に伝える像です。
佐々木さんは、原爆さえ落ちて来なければ、白血病になることはありませんでした。
忘れないでください。私たち広島市民は、誰一人放射能には打ち勝っていません。
放射能に打ち勝つことは、誰にもできないんです。

その放射能が、ここから100キロ離れた所にあります。
100キロなんて遠いと思うかもしれません。
ですが、風速1メートルの風に乗って、約28時間で到着です。

あなたは28時間で、仕事をやめ、荷物をまとめ、友人に別れの挨拶をし、移動先の衣食住を確保することができますか?
私にはできません。できないんです。

私にできることは、伊方原子力発電所を、廃炉か、閉鎖することです。
どうやってか?
そのためにはまず、意志表示をしましょう。
放射能なんかと戦わせるな。戦ったって勝てないんですから、戦わせるなと、意志表示してください。

佐々木禎子さんは、周囲の人の温かさで、幸せだったかもしれない、でも、あのとき彼女は死ぬ必要はなかった。
僕らも同じです。
今もこれからも、原子力発電のために死ぬ必要はないんです。
放射能と戦う必要はないんです。

原子力規制委員会は、「安全審査」なんてしていません。
あれは「規制基準適合性審査」と言います。
何に適合しているのか?再稼動の条件です。
その条件とは何か?
わかりやすく言えば、たとえ事故が起きても、とりあえず一定のことはできる施設であること。
事故を起こさないことではないんですね。
福島第一原発のような事故が起こることを、規制委員会は防げるわけじゃないんです。
だから伊方原子力発電所が事故を起こしても、彼らには、そのこと自体の責任はありません。
ただ起こるべくして起こった、結局、福島だってそうなっていますね。
そして私たちは、放射能と戦わなけばはいけない。

戦っても勝てませんが、そうなります。

要は理不尽なんです。
私たちは黙って理不尽を受け入れるのか。
私たちだけではありません。
私たちの子どもも、孫も、それと大切な人も、みな理不尽を被るようになります。

チェルノブイリ原子力発電所が爆発して、もうずいぶん経ちますが、あそこら辺には、木が腐らない森があるそうです。
枯れた木を分解する微生物が、いないんです。
放射能で、みんな死んでるんです。
枯れたままの木が横たわっているんです。
生命の循環すらないんです。

放射能は、そういうものなんですよ。
私たち生きているものとは、どうやっても相容れないものなんです。

放射能に反対しましょう。
このまま放射能を放っておいてはいけません。
伊方原発を放っておいてはいけません。
ここから100キロメートルの所にあります。
伊方原子力発電所。私たちが止めなきゃいけないんです。

青森県にある大間原子力発電所。
ここは、函館市が、建設差し止めの裁判を起こしました。
海を挟んでいようとも、危ないからです。

のんきにしている場合じゃないんですよ。
無粋なことを言いますが、のんきにしている場合じゃないんです。
事故を起こせば、私たちもすべてを失います。

どうか、ここから100キロメートル、四国電力の伊方原子力発電所、
ここの再稼動に、なんとしても、なんとしても止めなきゃいけません。
どうか意志表示をお願いします。

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「広島市議会に伊方原発3号機再稼動反対決議を求める」請願活動は、現在も継続中です。
現在、広島市在住の方の請願署名数は、2170筆です。
広島市在住の皆様、ぜひご共同請願人になってください!

広島市民の生存権を守るために伊方原発再稼働に反対する1万人委員会
http://hiroshima-net.org/yui/1man/