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第4回総会のお知らせ

第4回総会

日時:5月11日(日) 13:00~16:00
場所:広島市中央公民館 研修室3

5月11日 第3回総会議題案

1.4月の活動報告
  デモ2日・街頭宣伝3日の報告、検討、評価

2.寄付金(カンパ)のwebサイト掲載について
  報告と、修正・改善点の検討

3.5月の活動方針
4.6月の活動方針

<5~6月の活動方針案>
①3~4月の市議会の動き報告(チラシとwebサイト掲載)
②市議会ロビー活動
 エネルギー基本計画で
 「重大事故前提で再稼働を国が進める。
  もし原発事故が起きた際は、住民の安全や避難の責任は
  各地方自治体にある、国は支援 する」
  という方針が明確になった。
   ↓
地方自治体の責任ということが明確になったので
その点を市議・市当局に知らせ、
市議に広島当局へ質問を出してもらう必要がある

第42回伊方原発再稼働を止めよう! 4月26日報告

みなさま

4月26日(土)チェルノブイリ・デー
第42回 広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース
伊方原発再稼働反対ウォークの報告をさせていただきます。

▼第42回チラシ
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20140426.pdf

この日は、7名が参加しました。
参加者のスピーチの中から、一部をご紹介します。

◆重広さん

皆さん今日は何の日かご存じでしょうか?
ちょうど28年前、チェルノブイリ原発事故が起こった日です。
チェルノブイリ事故から28年経ちましたが、チェルノブイリ原発から30キロ圏内はいまだに人が入ることができない地域になっています。

28年も経ちましたが、健康被害は年々深刻になっていっています。
ウクライナ政府は被曝対策を行ってやっと人口減少に歯止めがかかっています。
医療費が財政を圧迫しています。

チェルノブイリ事故はほぼ収束していますが、福島第一原発事故はいまだに収束していません。
福島第一原発事故は、収束するめどすら、3年経ってもいまだに立っていません。
今もなお放射性物質は放出され続けています。
そして事故が収束していない中で、今日本の原発はすべて止まっていますが、再稼動が進められています。

皆さん、広島市から一番近い原子力発電所は、どこにある原子力発電所か、ご存じでしょうか?
広島市から約100キロの位置にある、四国の愛媛にある伊方原子力発電所が、広島から最も近い原発です。
瀬戸内海に向かって建っています。
風の流れも潮の流れも広島市に向かって流れています。

伊方原発で、もし福島第一原発並みの苛酷事故が起これば、広島市内は、一時移転対象区域となります。
伊方原発は今止まっていますが、再稼動が進められています。
再稼動のための新しい規制基準は、原発は事故を起こすもの、ということが前提で作られた基準です。
新しい規制基準に適合しているからといって、決して事故を起こさない安全な原発ではありません。
事故を起こす可能性を持ったまま再稼動が行われます。
事故が起これば、私たちは広島市に住めなくなってしまいます。
事故が起こった際の放射能拡散シミュレーションと避難基準を照らし合わせれば、伊方原発で事故が起これば、広島市内は一時移転対象区域となります。
一時移転とありますが、避難すれば、私たちは広島市には帰って来れなくなります。
それほどの放射能汚染区域となります。

事故を起こす可能性があるのなら、再稼動しないでくださいというのが、私たちの訴えです。

去年の9月に広島市議会に伊方原子力発電所再稼動反対の決議を求める請願を提出しました。
広島市は、広島市民を守るために、伊方原発の再稼動に反対するという意志表示をしてくださいという内容のお願いです。
広島市は、原発の再稼動問題はエネルギー問題であり、エネルギー問題は国の管轄であり、伊方原発の再稼動に関しては国の指針に従うという見解を示しました。
国が伊方原子力発電所の再稼動を進めると言うのなら、それに従うという見解です。

伊方原子力発電所再稼動反対の決議を求める請願の共同請願人を募っています。
現在、2170人の人が共同請願人になってくれました。
署名することで、共同請願人となることができます。

伊方原子力発電所再稼動反対の決議を求める請願の共同請願人となってくださる方がいらっしゃいましたら、署名のご協力をよろしくお願いいたします。

◆ツナさん

皆さん、楽しい週末の昼下がりを、ぶしつけなデモ隊が通ります。
大変恐縮でございますが、我々の生存権―当たり前のようにここで生きていく権利の大きな問題ですので、どうぞご理解いただき、ぜひ耳を傾けていただきたいと思います。

本日4月26日は、チェルノブイリ原子力発電所が爆発事故を起こしてから、ちょうど28年目になります。

私たちの国では、3年前の3月11日に、大きな地震を引き金に、福島第一原子力発電所が事故を起こし、大量の放射性物質が、空気中に放出されてしまいました。

その福島の放射能汚染地域ですが、よく、原爆で焼け野原になってしまった広島も復興したんだから、福島も復興するはずだと言われます。
では、なぜ、同じ原発事故が起きたチェルノブイリが復興したから、福島も復興するはずだとは言わないんでしょうか?
答えは、チェルノブイリは復興していないからです。

それは、決して、復興するお金がないからでも、チェルノブイリの事故が福島第一の事故よりも大きかったからというわけでもありません。
チェルノブイリ原子力発電所から半径30kmは、24年間、立ち入り禁止でした。
ウクライナ政府の許可なく立ち入ることはできません。
今でも、居住地域として町が再生しているわけではありません。
そこは人間が日常生活を営むには、あまりにも苛酷な量の放射線があるからです。
原爆には、ご存じのとおり、何千度という熱と、建物などを一瞬で吹き飛ばす風があります。
原発事故には、私たちの直接の被害の中には、それはありません。
両者に共通するのは、放射能、ただその一点のみです。

しかし、広島の放射能は、1945年の9月に、枕崎台風で吹き飛ばされてしまうくらいのものでした。
もちろんそれでも、私たちは原爆ぶらぶら病、白内障、白血病、癌、多くの原爆症に苦しんできました。
今でもそうです。

それが、原発事故では100倍、1000倍、10000倍、そんな単位で放射能の量が違うんです。
福島はたまにテレビでも放映されますが、いまだに3年前に地震で崩れかけた家屋が、傾いたまま残っていたりします。
亀裂の入った道路、信号の消えた交差点、建物はそのまま、野生化した犬たちが歩く町並み、広島の焼け野原とはえらい違いです。

広島と福島を重ね合わせる幻想にだまされないでください。
原発苛酷事故に復興はありえません。

では、福島はどうなってしまうのか。
チェルノブイリでは、世代を越えて、健康障害が起きています。
放射能の被害が世代を越えるということは、聞いたことがあると思います。
現に広島でも、被爆者二世の健康診断は実施されています。
しかし実際にどの程度その被害が出ているのかは、広島からは、決してわかりません。

チェルノブイリでは、1992年以降、被曝した両親から生まれた子どもの慢性疾患の割合が、2008年では、約80%になっています。
私たちひとりひとりに未来を守る責任があるのなら、放射能問題は、真っ先に考え、取り組まなければならない問題だということが、これでよくわかります。

そしてもちろん、今現在生きている私たちがどうなるのかというのも重要なことです。
2010年のウクライナの死因別割合というものがあります。
1位は心筋梗塞や狭心症などの、いわゆる冠動脈性心疾患と呼ばれるものです。
かなりくだけた言い方をしたら、心臓麻痺と言うと、実感が湧いていただけるでしょうか。
これが、死因の49.36%、ほぼ2人に1人の亡くなられた方が、心臓の異常で亡くなられています。

どう考えても、これはおかしいです。

ちなみに日本では、同じく2010年の死因別割合、これは福島第一が起こる前ですね、厚生労働省によると、1位は癌、29.5%、2位が心疾患、15.8%です。
ここには33.5%以上の差。
これを、国の違い、地域の違い、生活様式の違いだけで語れるでしょうか?
そこには確実に放射性物質、特にここではセシウム137の影響が出ているものと思われます。
「影響が出ている」というのは、それが原因で死んでいるということです。

ウクライナの総人口が最も多かったのは、チェルノブイリ事故の7年後、ソ連崩壊を経ての、独立から2年後の1993年でした。
この年、5218万人、このときはすでに出生数の低下が見えていましたが、死亡の増加はまだ顕著ではありませんでした。
事故後7年間、死者はまだ強烈には増えていなかったんです。

この死亡の増加が、1993年から始まります。
すでに出生数の低下を見せていたので、死亡数の激増と合わせて、ウクライナの総人口は、激減します。
1951年以来、一度も人口減少を見せたことがなかったウクライナが、1993年から2010年までの間に、約650万人、人口が減少します。
チェルノブイリ事故20年間で、ウクライナは人口の12.1%を失ったんです。
もちろんこれはたあの統計学上の数字です。
私たちは、統計学上には上らない、ひとりひとりの人生を生きています。
原発事故は、それを失わせるのです。

ではどうしたらいいか。

ウクライナの人口推移から、もう一つ見えてくるものがあります。
ウクライナは、1997年6月、根本的な食品の放射能汚染への制限を設けています。
具体的には、飲料水を1リットルあたり2ベクレル、乳児用食品に1kgあたり40ベクレルなどです。
人口減には歯止めがかかっていません。
減少には歯止めがかかっていませんが、出生数は、2003年には、わずかではありますが上昇に転じています。
死亡数も、2010年には、はじめて70万人を割るようになってきています。

つまり、放射能汚染されていない食品を確保し、それらを摂取することが、悲劇を最小限に食い止める方法の一つだと言うことができます。

そして、そのように当たり前に生きることを脅かす原子力発電所は、閉鎖し、廃炉にしなければなりません。
私たちの住むここ、広島市から100kmのところに、四国電力の伊方原発という原子力発電所があります。

これは、私たちに最も近いところにある原子力発電所です。
私たちは、これをやめない限り、常に、加害者の立場にもなります。
私たちには、これをやめてくれという意志表示をする責任があります。

ただいま伊方原発廃炉の請願書を集めています。
署名を集めています。
あなたがウクライナの放射能による人口減少を他人事と思えないなら、あるいは、これを他山の石としてでも、自分たちの当たり前に生きる権利を守らなければならないと思うなら、
ぜひ、伊方原発廃炉の、再稼動反対の請願署名、ご協力よろしくお願いします。

◆大歳さん

ほんとうに、苛酷事故というものが起こりうるのか?
苛酷事故は起こりうるものです。
南海トラフ大地震というものが来れば、大地震だけでなく、津波に襲われる可能性もあります。
実際に200年前の江戸時代には、南海トラフが動いて、大地震が起きました。
そして瀬戸内海でも、津波が起きてます。
伊予市であるとか、広島市でも、津波の被害に遭っています。
広島市の己斐あたりというのは、昔は埋め立てがなかったので、浜辺だったそうです。
南海トラフで江戸時代に大地震が起きたとき、津波にさらわれて、己斐の浜辺にあった漁船は、ほとんど流されてしまった。
その津波の後に、生存された方々は、家を山の高い所に移しています。
こういった記憶が残っているそうです。

瀬戸内海でも、津波というのは起こりうる。
伊方原発も、津波に襲われる可能性は十分にあるということです。
伊方原発は、通常運転でも、大量のトリチウムという危険な物質を排出します。
このような危険な原発を再稼動させてはいけません。

皆さんの中には、こう思っている方、いらっしゃるんじゃないですかね。
「原発はいやだけど、電気代が高くなるのもちょっと困るよ」と。
こうした意見は当然あると思います。

新聞なんかを読んでいますと、「原発を止めて、火力だけに頼っていると、電力会社が電気代を値上げしなくてはいけなくなる」と、新聞社はどこも書いていますが、電気代が上げられてしまうというのは、これはトリックがあります。

私たちは、世界一高いと言われている電気料金を支払い続けてきました。
これを可能にしたのは、「総括原価方式」というぼったくりシステムです。
この「総括原価方式」というのは、どれだけ電力にコストをかけても、これを電気料金に反映させることができる、大雑把に言えばこういうしくみです。

だから、原発を何基も作ろうが、石炭や石油、天然ガスを割高に購入しようが、電力会社は儲け続けることができます。
負担させられているのは私たちです。
だから、原発を止められると電気料金が高くなるというのは、これはトリックがあるとお考えください。
実際には火力発電というのはとても技術革新が進んで、低コストな発電方法になっています。
皆さんどうか騙されずに、原発なしでも電気は足りる、原発には私たちの生存権を奪う恐ろしい力がある、放射能というやっかいな物質を出し続けるという致命的なデメリットがあるということを、どうか頭に入れておいてほしいと思います。

今私たちは、伊方原発の再稼動に対して反対の請願書を広島市議会に提出しています。
ご協力をお願いしたいと思います。

====

「広島市議会に伊方原発3号機再稼動反対決議を求める」請願活動は、現在も継続中です。
現在、広島市在住の方の請願署名数は、2170筆です。
広島市在住の皆様、ぜひご共同請願人になってください!


広島市民の生存権を守るために伊方原発再稼働に反対する1万人委員会
http://hiroshima-net.org/yui/1man/

第41回伊方原発再稼働を止めよう! 4月12日報告

みなさま

月が変わってしまいましたが、4月12日(土)第41回 広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース 伊方原発再稼働反対ウォークの報告をさせていただきます。

この日は、5名が参加しました。
この回のチラシは、次をご覧ください。
 ↓
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20140412.pdf

~伊方原発再稼動は100万都市広島の最大のリスク~

参加者のスピーチから

◇福島原発の危機が増大する中で◇

今、日本は危機的な状態にあります。
2011年3月11日の事故のとき、当時の原子力委員会の委員長は、首都圏の人たちを含む5000万人が避難しなければならなくなるというシナリオを首相に提出しましたが、このシナリオは今も生きています。
福島原発の敷地の中には、溶け落ちた核燃料や核分裂生成物(死の灰)、容器の傷ついた使用済み核燃料など、現在およそ800トンの核物質が、むき出しのまま存在しています。
福島原発事故で放出された放射性物質の量は、一説に70京ベクレルと言われていますが、今でもその約70倍の量の放射性物質が存在しているということを、原子力規制委員会が発表しています。
これらは、やや大きめの自然災害や、人為ミスによって、もしかしたら前回を上回るような、過酷事故を引き起こす危険をはらんでいます。
福島原発の状態を維持するために作業にあたっている人たちの消耗は極限に達しているようで、人為ミスが起こる可能性も高くなっています。
(参考:広島2人デモ第95回チラシ)
 ↓
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140404.pdf

今、国が何をおいても取り組まなければならないのは、この福島原発の危険な状態に対処して第2苛酷事故を防ぐことですが、今、国は、この事態にまともに取り組もうとはしていません。
その一方で、新しく原発を再稼動させようとしています。

◇広島から一番近い伊方原発◇

広島から最も近い原発は、直線距離でわずか100kmのところにある伊方原発です。
この伊方原発が、今、原子力規制委員会が進めている規制基準適合性審査の第2グループに入っていて、このままではおそらく今年中に再稼動します。
原子力規制委員会が2012年12月に発表したシミュレーションによると、四国電力伊方原発が福島事故並みの事故を起こすと、100km離れた広島の被曝線量は、1週間で4ミリシーベルトです。
チェルノブイリ事故では、1年間の被曝線量が5ミリシーベルト以上になると、「強制移住」でした。
原子力規制委員会の原子力災害対策指針では、これは「一時移転」―要するに「避難」の対象となります。

◇人間は放射能に勝つことはできない◇

私たちは放射能と戦って勝つことはできません。
100キロという距離は、風速1メートルの風に乗って、放射能が約28時間で到着するという距離です。
28時間で人は、仕事をやめ、荷物をまとめ、別れの挨拶をし、移動先の衣食住を確保することはできません。
できることは、伊方原発を廃炉にするか、閉鎖することです。
放射能と戦う必要はないんです。

◇私たちには原発を止める力がある◇

多くの人は原発に反対ですが、原発を止める力が自分にはないとあきらめている方が多いと思います。
しかし、事実は、私たちひとりひとりに原発を止める力はあります。
原子力規制委員会の田中委員長は、ある記者会見で、「もし原発の地元の人たち、日本国民が原発に反対だと言うのであれば、原発を動かすことはできないだろう」と言っています。
最終的に、原発を動かすかどうか、再稼動を認めるかどうかは、原子力規制委員会や内閣や総理大臣が決められることでは、実は、ありません。

◇黙っていることは再稼動を認めること◇

原発事故は、起こる可能性があるということが前提です。
「もし福島並みの事故が起こったら、あななたち避難してください」と言われている状態です。
これに反対しないということは、「ああ、わかりました。避難してもいいですよ」と言ったことになるということです。
黙っていても、反対しなかったら、反対しなかったことによって賛成したことになり、その結果を引き受けさせられます。
皆様おひとりおひとりの問題です。よーく考えてみてください。
伊方原発再稼動反対の政治的意志表示は、いろいろな形ですることができます。

◆ツナさん
「人間は放射能に勝つことはできない」

先月、ちょっと大きな地震がありました。
怖かったですねえ。
わくわくした人もいるかもしれませんが、わくわくする前にちょっと知ってください。

あのとき、急いでテレビをつけた人ならその名前を聞いたはずです。「伊方原子力発電所」。

ここ広島県は比較的地震が少ないところですが、安芸灘と伊予灘、ここは地震の巣であります。
長いこと広島に住んでいる人なら、これはご存じのことだと思います。

瀬戸内海西部、安芸灘と伊予灘には、大きな地震の可能性があります。
ここ安芸灘と伊予灘をはさんで、ここからちょうど100キロメートルほど離れた所に、伊方原子力発電所があります。
そこは、私たちがすべてを失うのに十分な放射能の巣でもあります。

その放射能の巣、伊方原子力発電所ですが、残念ながら、苛酷事故を起こすことを約束されたようなものです。

アメリカで、伊方原子力発電所とほぼ同じ構造の原子力発電所が、事故を起こす可能性がきわめて高く、このまま運転していては危険だということで、廃炉が決定しました。
もうこの原子炉は使われることがありません。
なぜなら、壊れる可能性がきわめて高いからです。
壊れたら、そこに住む人の生命・財産・歴史、すべてが放射能により失われるからです。

私たちは、原子爆弾から復興した町を知っています。
ここは、戦争被害と加害、放射能差別、いろいろな問題を抱えながら大きくなりました。
とても尊い町ですね。

しかし私たちは、決して放射能に打ち勝ったわけではないということを忘れてはいけません。
私たちは放射能には勝てないんです。

原爆の子の像は、白血病で亡くなった佐々木禎子さんの死を後世に伝える像です。
佐々木さんは、原爆さえ落ちて来なければ、白血病になることはありませんでした。
忘れないでください。私たち広島市民は、誰一人放射能には打ち勝っていません。
放射能に打ち勝つことは、誰にもできないんです。

その放射能が、ここから100キロ離れた所にあります。
100キロなんて遠いと思うかもしれません。
ですが、風速1メートルの風に乗って、約28時間で到着です。

あなたは28時間で、仕事をやめ、荷物をまとめ、友人に別れの挨拶をし、移動先の衣食住を確保することができますか?
私にはできません。できないんです。

私にできることは、伊方原子力発電所を、廃炉か、閉鎖することです。
どうやってか?
そのためにはまず、意志表示をしましょう。
放射能なんかと戦わせるな。戦ったって勝てないんですから、戦わせるなと、意志表示してください。

佐々木禎子さんは、周囲の人の温かさで、幸せだったかもしれない、でも、あのとき彼女は死ぬ必要はなかった。
僕らも同じです。
今もこれからも、原子力発電のために死ぬ必要はないんです。
放射能と戦う必要はないんです。

原子力規制委員会は、「安全審査」なんてしていません。
あれは「規制基準適合性審査」と言います。
何に適合しているのか?再稼動の条件です。
その条件とは何か?
わかりやすく言えば、たとえ事故が起きても、とりあえず一定のことはできる施設であること。
事故を起こさないことではないんですね。
福島第一原発のような事故が起こることを、規制委員会は防げるわけじゃないんです。
だから伊方原子力発電所が事故を起こしても、彼らには、そのこと自体の責任はありません。
ただ起こるべくして起こった、結局、福島だってそうなっていますね。
そして私たちは、放射能と戦わなけばはいけない。

戦っても勝てませんが、そうなります。

要は理不尽なんです。
私たちは黙って理不尽を受け入れるのか。
私たちだけではありません。
私たちの子どもも、孫も、それと大切な人も、みな理不尽を被るようになります。

チェルノブイリ原子力発電所が爆発して、もうずいぶん経ちますが、あそこら辺には、木が腐らない森があるそうです。
枯れた木を分解する微生物が、いないんです。
放射能で、みんな死んでるんです。
枯れたままの木が横たわっているんです。
生命の循環すらないんです。

放射能は、そういうものなんですよ。
私たち生きているものとは、どうやっても相容れないものなんです。

放射能に反対しましょう。
このまま放射能を放っておいてはいけません。
伊方原発を放っておいてはいけません。
ここから100キロメートルの所にあります。
伊方原子力発電所。私たちが止めなきゃいけないんです。

青森県にある大間原子力発電所。
ここは、函館市が、建設差し止めの裁判を起こしました。
海を挟んでいようとも、危ないからです。

のんきにしている場合じゃないんですよ。
無粋なことを言いますが、のんきにしている場合じゃないんです。
事故を起こせば、私たちもすべてを失います。

どうか、ここから100キロメートル、四国電力の伊方原子力発電所、
ここの再稼動に、なんとしても、なんとしても止めなきゃいけません。
どうか意志表示をお願いします。

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「広島市議会に伊方原発3号機再稼動反対決議を求める」請願活動は、現在も継続中です。
現在、広島市在住の方の請願署名数は、2170筆です。
広島市在住の皆様、ぜひご共同請願人になってください!

広島市民の生存権を守るために伊方原発再稼働に反対する1万人委員会
http://hiroshima-net.org/yui/1man/

伊方原発再稼働反対広島1万人委員会が広島市内繁華街で街頭スピーチ

ファイル 9-1.jpgファイル 9-2.jpg

▼配布チラシ
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20140317.pdf
▼請願署名のお願い
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/seigan_1-2_20140317-1.pdf
▼請願書・署名用紙
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/seigan_1-2_20140317-2.pdf

哲野イサクの地方見聞録 雑観57より転載
「伊方原発再稼働反対広島1万人委員会が広島市内繁華街で街頭スピーチ」
http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/zatsukan/057/057.html


伊方原発再稼働反対広島1万人委員会が
広島市内繁華街で街頭スピーチ


広島市議会へ「伊方原発再稼働反対決議」請願

 話をどこから始めればいいのやら・・・。結(ゆい)・広島という市民団体がある。団体といったって、四国電力伊方原発再稼働反対で、再稼働を何とか潰せないかと考えている広島市民4人がメンバーだ。(かくいう私もその4人の1人である)

なお結・広島は昨年末に「みんなの党」から分派してできた「結いの党」とは何の関係もない。大体「結」という言葉を団体名に使用したのは、こちらが半年も前だ。
(▼伊方原発 2012年11月撮影:網野沙羅)

 広島市から四国電力伊方原発までは直線約100km。間は瀬戸内海だから海上遮るものなし。ご存じの方も多いだろうが、現在すべて稼働を止めている日本で運転中の原発48基のうち、伊方原発3号機は再稼働最有力候補と目されていた。加圧水型原子炉であること、唯一重要免震棟がすでに完成し実際に使用されていることなど様々な理由による。

 これに危機感を募らせた結・広島が広島市議会に「伊方原発再稼働反対」の決議を出すようにという請願を出した。
これが2013年の9月頃。広島市議会議員の中では6議員がこの請願の紹介議員になってくれた。
(地方自治法では市民が議会に請願を提出する場合には“紹介議員”の存在を必須としている)

広島市議会議員51名中少なくとも6名がこの請願の政治的意義を認め紹介議員になってくれたわけだ。しかし先は長い。結・広島はこの請願
(請願人は結・広島の代表、原田二三子)
の共同請願人を募った。共同請願人は所定の署名用紙に、住所記載の上本人自筆署名をすればなることができる。広島市の最近のケースでは「学童保育」の充実を、という請願で約13万人が共同請願人となったケースがある。100万人近い有権者のいる広島で13万人の共同請願ということになると強い。これは多くの市議会議員の賛同を得てすんなり広島市当局も学童保育充実のための予算をとった。
 
 「伊方原発再稼動反対決議」の共同請願人署名だが、これは広島市居住の有権者、ということで資格を絞った。広島市以外の有権者や外国籍の人、未成年にも署名をしてもらったのだが、これは参考署名ということで別途市議会に提出することにした。

 なにしろ「広島からもっとも近い原発が四国電力の伊方原発」という事実を知らない広島市民が圧倒的に多い環境の中で、広島市議会が「伊方原発再稼働反対決議」を出すことの政治的意味を理解する人はほとんどいない。地方自治法101条に基づく「地方議会の国への意見書提出決議」との区別もわからない。こんなことを長々書いているとなかなかこの記事の本題に入れそうにないので、かいつまんでいうと、国への意見書提出では国の政策を見直しを要求するだけになってしまう。国の政策とは「原発問題はエネルギー問題」だ。要するにエネルギー問題としての原発政策を見直してくれ、変更してくれというにすぎない。

 私たちの問題の捉え方は全く違っている。原発問題はエネルギー問題ではない、私たちの暮らしや生活、永年築いてきた仕事の基盤や個人的財産、生命や健康を根本から脅かすのが原発だ、つまり「原発問題は生存権問題」という捉え方だ。なにも遮るもののない、瀬戸内海に浮かぶ伊方原発は、根本から広島市民の生存権を脅かしている、広島市民の生存権を守る第一次的責任のある広島市議会が反対決議を出して、体を張って私たちを守る姿勢を示してもらわなければ誰が私たちを守るんだ?こういう趣旨で「伊方原発再稼動反対決議」を求めることにしよう、となった。


共同請願人となることの意味

 さてその共同請願人だが、広島市議会に請願を提出した2013年9月時点で1541人。毎月末に新たな請願人を追加提出しているのだが、2014年月2月10日までに1886人になった。署名のダブりや広島市在住有権者でない人を除いたりする事務作業に手間取るのでタイムラグがある。

 結・広島は、この時点で目標を「1万人」と置いた。1万人の共同請願人のパワーを背景に広島市議会に「反対決議」をせまろう、というわけだ。「1万人」がプレッシャーになるのかならないのかは別として、また広島市議会の「反対決議」が伊方原発再稼働を阻止するどれほどの政治的圧力になるのかどうかは、これも別にして、「1万人」には大きな意味があると考えた。

 第一に、署名して共同請願人になる個人の立場を考えてみよう。広島はまず原発企業・三菱重工業の企業城下町という色彩を戦前から色濃く持っている。現在でも三菱重工業やもっと広く三菱グループ関連企業、その下請け企業、そこから自分の生活の糧をえて暮らしている人は数多い。言いかえれば「原発反対」どころか「原発問題」そのものを話題にしにくい雰囲気がある。次に中国電力が本社を広島に置き、その関連企業が広島で大きなビジネスネットワークを張っているという問題。これも「原発問題」を話題にしない雰囲気作りに一役も二役も買っている。次にあまり表立たないのだが広島銀行の存在。これも中国電力の大株主であると同時に、中国電力に対して大きな投融資をしている。そこから広島銀行は莫大な利潤を吸い上げている。(もとはといえば私たちが支払う電気料金が財源だが)

 つまりは広島地元財界は全面的に原発推進なのだ。推進の理由は明らかでその方が利益になるからだ。そして陰に陽に広島市当局や広島市議会ににらみをきかしている。にらみをきかしているだけではなく、三菱重工業や中国電力の利益代表者を市議会議員として広島市議会に送り込んでいる。

 こうした雰囲気の中で、「伊方原発再稼働反対決議」の共同請願人になるということは、それだけでちょっとした勇気と覚悟が必要になる。しかも実名と現住所まで記入しての行動だ。こういう人が1万人も存在するということの政治的意義は計り知れぬほど大きい。

 第二に、やみくもにおつきあいで署名するわけではない。最低限「伊方原発が広島から最直近の原発で、これまでのいろんな証拠から見て危険な原発」であることを知った上での署名となる。これは「ちょっとした勇気と覚悟」と裏腹の関係であるが、わかりやすく言うと伊方原発の危険に対する認識が「ちょっとした勇気と覚悟」を引き出す関係となる。


広島「1万人委員会」のスタート

 「1万人」を目標とする意味はある、と判断した私たちはたちまち困った。4人の市民グループ「結・広島」ではよくやれて2000人の共同請願人まで、というのが自己判定だ。1万人にするには、グループを拡大する必要がある。そこで2014年1月にグループ拡大を呼びかけた。そこで集まってきて呉れた市民が約10人。その10人で
「広島市民の生存権を守るために伊方原発再稼働に反対する1万人委員会」(代表・原田二三子)をスタートさせた。2014年1月18日のことである。長々しい名前だが、これも参加者で討論を積み上げて決定した名称だ。あまり長いので略称も「広島1万人委員会」とすることも決めた。毎月1回全員参加の総会を開催することも決め、そこで短期的活動方針も決定することにした。

 3月2日(日)は総会の日である。といっても1月18日にスタートしたばかりだから第2回目の総会である。各人過去1か月の活動と成果を報告した。この時代表の原田二三子から共同請願人が2000名を越えて2082人となったことも報告された。それから短期的な活動方針の話題になった。

 メンバーの1人に重広麻緒(あさお)がいる。彼女は、私と私の同僚の網野沙羅が2012年6月から毎週金曜日夕方から実施している『広島2人デモ』の常連メンバーになっている。

 私も網野も『反原発』の市民運動を開始したのは『3.11』の後だ。いわば「ポスト3.11組」である。重広麻尾は「ポスト3.11組」ですらない。彼女が「反原発運動」に身を投じるようになったのはやっと2012年の12月頃である。大体人の煽動に乗らない。自分で考えて納得してから体が動く、というタイプである。それだけにいったん決めるとなかなかぶれない。またそれだけに問題意識が鋭い。年齢はというと今年66歳になる私から見ると、自分の娘以下の年頃だ。最初会った時はてっきり21歳か22歳、と思ったほどだ。

 この重広麻尾が3月の活動方針で「本通り街頭活動」をやろうと提案した。網野の顔を見るとこれも乗り気だ。代表の原田も乗り気である。ほかのメンバーもこの提案に否定的ではなさそうだ。「本通り」というのは広島の中心部にある商店街を中心とした最大の繁華街だ。広島は東京や大阪などと比べると都市の規模が小さく、新宿・池袋・渋谷とか、ミナミ・道頓堀などと繁華街を複数個所もたない。かといって他の地方都市よりも規模が大きい。多くの地方都市では国鉄の駅(今はJRの駅)を中心にして繁華街が形成されたのだが、広島は国鉄広島駅が市の東北端に位置し、国鉄広島駅を中心に一大繁華街は形成されなかった。中心部に位置する本通り商店街を中心に繁華街が形成された。夜の歓楽街、いわゆる広島の「薬研堀(やげんぼり)も「本通り」繁華街と地続きの関係にある。

 だから重広の提案する「本通り街頭活動」は正解なのだ。正解なのだが私は内心困ったな、と思った。

その理由はもっぱら私たちのマンパワーが極めて限定されていることに由来する。「1万人」にするには、さまざまな手を打って行かなければならない。第一に労働組合に対する食い込み方が全然足りない。労働組合といってもまるで万華鏡である。最大の労組団体である『連合広島』は傘下に中国電力労組も参加する大企業労組の組合団体である。そのほとんどが企業内組合の集まりであり、内心は「原発推進派」である。まったくあてにならない。が、やはり細かく見ていくと、現業中心の労働組合の中には「原発反対」の気持ちをもった人も多く、説得していけば協力・参加してくれる見通しもついてきた。

 さらに広島市内に居住する外国人の存在もある。戦前からの流れで朝鮮半島出身の外国人(多くは日本国籍がないというだけで、みんな立派な日本人であり、日本人である以前に広島人だ)の人たちは数も多いだけでなく原発には反対の人が多い。既存の利益共同体の同心円から周辺にいけばいくほど原発反対の色彩は濃くなる。さらに外国人といえば、ヨーロッパ系、アジア系の外国人居住者だ。広島には、マツダがフォードと提携関係にあった(現在もそうだが)ことで、ヨーロッパ・アメリカ系の外国人居住者とその家族も多い。もちろん有権者ではないのだが、広報・宣伝に一役買ってくれそうな感触もある。

 また保守の牙城、広島保守政治の土台ともいうべき町内会連合の有力者の中にも、原発の危険、特に伊方原発の危険を知るにつれて「実はオレも反対だ」と言い出す人たちも出てきた。実際に伊方原発がフクシマ事故並の苛酷事故を起こしたら、最大の被害者は、永年広島の地域社会で地主や有力者として活躍してきた、彼ら、町内会の有力者かも知れない。実際にすでに賛同者の数人は地域町内会の有力者だ。

 さらに広島湾を生活の糧とする漁業者、ノリ養殖業者や牡蠣養殖業者の間にも理解者が出ている徴候がある。伊方原発から放出されている大量のトリチウムの話をすると、他の広島市民には見られない独特の鋭い反応を見せる。彼らにはどこかピーンと響くものがあるのかもしれない。

 大体広島市議会工作も満足に進んでいない。現在6人しか居ない市議会内の理解者を拡大していくという工作だ。中にはある公明党議員のように「党中央の方針があるので表だっては君らの動きに賛同できないが、個人的には伊方原発稼働に反対だ。逆に君らが賛同者を増やして呉れればオレたちも動きやすくなる」という人もいる。

 要するに私たちのマンパワーに対してやるべき課題が山積しているのだ。大体網野と私が続けている「広島2人デモ」自体、事前の準備(チラシ作り)と事後の報告でだんだん身動きがとれなくなっている。

 この上「街頭活動」を加えるとなったら・・・と思ったのが、私が内心困ったな、と感じた理由である。

 重広の顔を見た。テコでも動きそうにない。1人でもやる、という顔だ。実際彼女は、昨年私たちが仕事で「広島2人デモ」を中止せざるを得なくなった時(後にも先にもこれ1回切りである。といってこれからもその可能性がある。私たちもメシを食わねばならない)、1人切りでスピーカーとプラカードを持って本通りでデモをした実績がある。「広島2人デモ」ならぬ正真正銘「広島ひとりデモ」である。

 重広の顔をみた。私はあきらめた。そして思い直した。「大体小賢しく『資源の選択と集中』などといった論をぶってみてもはじまらない。やる、といっているんだからやるほかはない。大体世の中が動く時はこんなもんだ。なにがきっかけになるか計算はできない。それにまだまだ広島市民に関するリサーチが足りない。街頭活動でどんな反応をしめすか、どんな話に興味をもってどんな話に興味をもたないか、何が必要な情報なのか、どんな情報を欲しているのか、これをリサーチするいい機会にもなる」と思い直し、賛成した。


バタバタと街頭スピーチ活動へ

 あとは早い。網野と重広が中央警察に行って街頭活動の申請をした。車道上のデモの場合は警備課の管轄だが、歩道上の街頭活動の場合は交通課の担当になる。おまけに歩道を使用する料金として2400円もとられる。(ただし1週間有効)このお金は広島県交通協会の収入になる。広島県交通協会は警察OBの退職後の受け皿で大したことはやっていない。警察OBのメシの足しになるのか、と思うとやや業腹だがやむを得ない。

 というのは、「政治的表現の自由」という憲法で保障された権利を遂行する、ということで無届けで街頭活動もできる。しかし、実際の生活の場はそんな理屈で動いてはいない。宣伝活動をし、チラシ配りをする人間は私たちだけではない。チラシ配りで生活の糧をえている人もいる。私たちはそこに割り込むのだ。せめて「ごめんね、一応許可はとっているから」と弁解くらいはしたいものだ。また「がんがん」にスピーカーの音量は上げる。回りのお店は迷惑だろう。歩いている人も迷惑だろう。迷惑はお互い様にしろ、せめて「一応許可はとってありますから」と弁解のネタくらいはもっておかないと申し訳ない。弁解料2400円と見れば、安いといえないこともない。

 3月17日午後6時からの街頭活動用の特別チラシをとにかく100枚ほど作って、その他に議会請願用署名用紙兼チラシを100枚ほど用意して、またプラカード2枚アクリルボードに貼り付けたマップパネルを持って現場に行った。私たちが選定した場所が、ちょうど老舗の呉服店の真ん前なので、そのチラシをもってあいさつに行き、小1時間ほどご迷惑をかけること(実際には1時間半近くになったが)、こんな内容の訴えと広報をすることが目的で決して胡乱なものではないことを断った。ご主人は受け取ったチラシを一瞥したあと丁寧な対応を返してくれたので一安心した。
▼プラカード


▼マップパネル

 あたりは、販促・呼び込みチラシの配り手で溢れている。中の1人に私たちもチラシ配りをするが、お互いに邪魔にならないようにしようと声をかけて了解し合った。

 第1日目はまったくの手探り。参加者は5人。ちょっと体の不自由な「市さん」を除いて4人が交替でスピーチにたった。
(▼3月17日スピーチする重広さん)

それでもわかったこともある。永年市民運動をやってきたと称する人からは、「デモで歩く時のスピーチは短く簡潔に」、街頭宣伝では「長めのテーマをじっくりスピーチ」できる、と聞いていたのだが、これが大ウソ。実際にやってみると、「スピーチは簡潔に要点を突いて」はいつでもどこでも通用する大法則としても、プラカードもって歩いてスピーチする方が、それだけで注目を集めて、耳目をそばだてる効果をもっているが、街頭スピーチでは突っ立ってしゃべるだけなので、それだけでは注目を集めない。「本通り」からすると見慣れた光景で珍しくもない。どんどん流れている人の耳目を集めるのは「スピーチ勝負」とわかった。それではなぜ永年市民運動をやってきたと称する人は「街頭宣伝では長めのテーマをじっくりスピーチできる」と勘違いしたのか。それも観察しているとすぐにわかった。「長めのテーマをじっくりスピーチできる」のはしゃべり手の勝手な思いこみで、流れている人は誰も聞いていない。つまり聴衆の反応などはお構いなしにしゃべっているだけなのだ。それはチラシの受け取り方ですぐわかる。つまり流れている人は、耳には入ってくる興味ある情報に惹かれて、チラシを受け取るのだ。だからまず興味ある情報を流れている人の耳に届けなればならない。これは考えてみるとかなりな高等技術だ。簡潔であるばかりでなく、内容がなければならない。

 ところがこの「内容がある」ことが曲者だ。往々にして私たちは内容がないことを内容があるように見せかけようとする。勢いセンセーショナルなことを口走りたくなる。結果、誇張してしまったり、やたらと煽動的な話を並べたり、感情にのみ訴えようとする。場合によればはっきりウソとわかる内容になってしまうこともある。これは禁じ手だ。というのは誇張合戦、煽動合戦になれば私たちが負けるのは目に見えている。向こうの方がはるかに「拡声器」が巨大だからだ。金もかかっている。

事務所に帰ってチラシを数えてみると、用意した特別チラシは8枚しか残っていなかった。つまり現場で92枚渡したことになる。別に準備した署名用紙兼チラシは20枚ほどなくなっていた。

 これはチラシの配り手によって、手持ちの特別チラシがなくなったので、たまたま持っていた署名用紙兼チラシを配ったものとわかった。初日の成果として評価のしようもない。大体評価の基準すらまだ作っていないのだから。

 第2日目の3月18日は、初日よりも若干物慣れている。参加者同じく5人。スピーチはもっと短く簡潔にすることを心がけ、申し合わせた。
 テーマは、

1.伊方原発が広島からもっとも近い原発であること。
2.伊方原発が100万広島市民の安全な生活と生命・健康に対する大きなリスク要因となっていること。言いかえれば生存権問題となっていること。
3.このため広島市議会に対し「伊方原発再稼働反対決議」を請願していること。現在共同請願人は2082人であり、この請願人数を1万人にしたいと思っていること。みなさんに参加して欲しいと思っていること。

 街頭スピーチ活動は、この日は1時間ちょっとで切り上げた。持っていったチラシ100枚と前日の残り8枚計108枚はすべてはけていた。その他に予備として持っていった署名用紙兼チラシは20枚ほど使っていた。

 なお最後に残った1枚のチラシは、本通りに自転車乗り入れを規制するためのガードマンの若い男性(本通り商店街が手配しているスタッフらしい)が持っていった。最後に残った1枚のチラシを持っていた私に、ガードマンの若い男性がものもいわずニュッと手を突き出した。目があった。チラシを呉れ、といっている。ものもいわず渡すと、ものもいわずひったくるようにして持っていった。照れくさかったのかも知れない。

 彼は仕事柄20分置きぐらいに現れて商店街アーケードの入り口に立って自転車の進入を監視している。彼のポジションでは否が応でもスピーチが耳に入ってくる。私たちの街頭活動終了とその日の彼の“仕事あがり”の時間がたまたま一緒になったのだろう。彼はチラシをもっていった。

 この日は別に飛び入りスピーチがあった。以前に広島2人デモに参加してくれたことのある人だ。たまたま通りかかったのでスピーチをお願いした。

 まだまだ3月18日も19日も続ける予定だ。
(▼3月18日18時半ごろ本通り電停前交差点 撮影:網野沙羅)

広島市議会の動き

広島市議会の動き

3月7日(金)10時~広島市議会特別委員会にて
結・広島で請願中の
「四国電力伊方原発 3 号機再稼働に反対する広島市議会決議を求める請願」
について、紹介議員の田尾市議会議員より質疑が上がるとの情報が入りました。

傍聴に行ける方は是非宜しくお願いいたします。

▽市議会の日程
http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/1000000000002/1268890092009/index.html