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11/23 伊方原発再稼働反対ウォーク 報告と次回のお知らせ

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11月23日(土) 第32回目の広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース 伊方原発再稼働反対ウォークの報告です。

広島市から100キロの四国電力伊方原発の再稼働が迫っています。
15:00スタート。5人で歩きました。

◇今回は、広島市議会への請願署名用紙の中に「中国電力島根原発2号機『規制基準適合性審査申請』の事前了解願を島根県と松江市に提出」というチラシを挟んで配りました。
 ↓
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131123.pdf

◇Nさんは、次のようなスピーチを行ってくださいました。

【技術開発・省エネの進歩で、原発再開の根拠はなくなった】
この数年で、原子力発電は日本国民にとって有害・無益であることが実証されました。

福島原発事故で日本の原子力発電のウソが実証されました。

原発がなければ電力不足で日本経済と国民の生命と生活は危篤状態になるというオドシは破綻してしまいました。そういった財界のエライ人は、今の日本が原発ゼロなのに景気は上向いていると言っています。

日本国民の才覚と努力は、徹底した節電から電力需要そのものを低下させました。今年2月の電力需要は、震災前と比べて7.9%低下しています。

日本企業の節電技術開発は産業を活性化させました。

電力会社は自分のウソで窮地に立ちました。電力需要の7.9%低下は、即ち電力会社の売り上げ7.9%減少になったからです。

自ら招いた経営危機を、電力会社は、「コストの安い原子力発電が止められているからだ」とすり替えました。恐るべきすり替えです。

本当は、原子力発電ほど高いコストはありません。本来、原発のコストにすべき技術開発、原発立地費用などを、2011年だけで4,330億円。1954年から2011年まで合計、14兆4,161億円が税金によって負担されています。そうです、私たちは電気代に加えて税金で原発の電気料金を支払っています。

バックエンドコストは、現世代が発電に使ってしまった核廃棄物の処理費用です。18兆8千億円の計算がありますが、最終的にはこの数倍に膨らむと考えられている。核廃棄物の再処理は事実上破綻しています。

また、原発を廃炉にすればゼロ円で済むものを、原発を再開しようとして発電・送電せず原発の機能を維持しているので、巨額の維持費用を発生させています。

【2022年までにドイツ国内の原発をすべて廃炉する】
なぜ、実現できるのか。一例を挙げれば、ヨーロッパでは、2011年にキロワット当たり21円であった太陽光発電コストが、2020年には16円に下がります。そして安全のためのコストがほとんどゼロであること。雇用増加をもたらすことなどが挙げられています。

【日本でも脱原発の準備は完了している】
〈再生可能・自然エネルギーへの万全の橋渡し〉
コストもCO2も従来の天然ガス発電の1/3削減する改良型・天然ガス火力発電は、
天然ガスの熱から電力への交換率が
◎三菱重工 40% → 61% 
*さらに同社は70%を視野に入れている。
◎GE(ジェネラル・エレクトリック) 62%
*東芝と提携しているGEは、原発から改善・火力発電に軸足を転換し、世界に改善・火力発電を3,900基建設し、日本にも売り込みを図っている。

ちなみに、原発の原子炉で発生する熱から電力への交換率は33%にとどまり、(標準的な原子力発電所では)海水を7℃上昇させて青森県の岩木川の水量に匹敵する水量を海に垂れ流しています。

〈廃炉事業は地域経済を活性化させる〉
上述のとおり発電・送電をしない原発は莫大な費用を発生させていますが、廃炉に政策を転換すれば、雇用をはじめとする地域経済を再生させます。少なくとも40年は事業期間を要します。

ドイツでは廃炉事業は産業化して世界に売り込みを図っています。原発依存の地域経済から健全な再生へ向かいます。

〈想像を絶する自然災害〉
2013年11月のフィリピン・レイテ島台風の風速90mに見られるように、これまで経験したことのない、想像を絶する自然災害が容赦なく所を選ばず襲ってきます。

私たちのできることは、福島の悲劇、すなわち自然災害と原発事故の重なりを絶対に避けることしかありません。おまけに原発は時代錯誤になっています。わざわざ再開することはありません。

伊方原発のある四国・佐田岬は、人々に警戒を呼びかけている南海トラフと併行しています。原発再開の申請だけでも恐ろしいことです。

【人は過ちを犯し、機械と装置は故障する】
福島原発災害で、「電源が切れたら」を予測していなかった人はいなかったそうです。
今までの原発事故も、あとで考えたら「そんなことだったんだ」に帰結することの集積です。

【誤りを改めるにはばかることなかれ】
小泉純一郎元総理の金言です。同氏は、「オンカロ(洞窟)」と呼ばれる地下520mに造られた、フィンランドの永久核廃棄物処理場を視察した結果、「直ちに脱原発」を決めました。

なるほど、地中深くといえども地殻変動から逃れることはできません。

日本列島が現在の形状に収まったのはわずか3万年前です。日本列島は毎年数センチずつは動いています。自然界にない、人間を苦しめながら死滅させる放射能は、10万年影響を及ぼします。

原子力は放射能の解毒技術を人類が手にするまで封印しなければなりません。

◇じゃけぇさんは、

これから再稼働される原発は、事故が起こる可能性が十分有り得るものということが前提で再稼働されます。
伊方原子力発電所再稼働を容認するということは、「伊方原発で事故が起こってもかまわない」と言っているのと変わりません。
「伊方原子力発電所で事故が起これば、私たちは、広島で築き上げてきたものすべてを捨てて避難してもかまわない」と言っているのと変わりません。
伊方原子力発電所再稼働を容認しないでください。

声を上げなければ、伊方原子力発電所再稼働を容認していることと変わりません。
声を上げなければ、伊方原子力発電所は再稼働されてしまいます。

ということを繰り返し訴え、広島市議会への請願署名を呼びかけました。
そして、なんと、本当に「署名をしましょう」と言って、その場で署名してくださる人が出てこられました。(署名を集める構えで行っていたウォークではないにもかかわらず)

◇網野さんは、

「規制基準」と「安全基準」とは違うこと、
原子力規制委員会が行っているのは「規制基準適合性審査」であって「安全審査」ではないこと、
これは、言葉の違いであるだけでなく、意味内容がまったく違うということ、
ところが、原発推進勢力やマスコミは「安全基準」「安全審査」という言葉をことさらに使って、人々を洗脳し、審査を満たせば原発は安全であると人々に思い込ませようとしていること、
を繰り返し訴えました。
 
◇久しぶりの暖かい土曜日で、本通りの人通りも多く、多くの人がプラカードに目をやっていました。

◇次回第33回のウォークは、
12月14日(土)15:30~16:30
元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース
という予定です。
よろしかったらご参加ください!

11月9日 本通りウォーク報告

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◇11月9日(土)第31回目の広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース 伊方原発再稼働反対ウォークの報告です。

出発予定の15:00の15分ほど前にスタート地点に行くと、
なんと、一方の広島県知事候補の支持者の方々が元安橋東詰めに集結し、
同じ時間・同じ地点から本通りを練り歩くようです。
選挙妨害になってはいけないので、急遽出発地点を少しずらし、
本通りのアーケードに少し入ったあたりからウォークを始めました。

今回は5人で歩きました。

今回は、伊方原発3号機再稼働問題についての広島県知事候補へのアンケート結果の報告の中に、広島市議会への請願署名用紙を挟んで配りました。
 ↓
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/ikata20131108_A4.pdf

広島から一番近い原発、広島市から100キロ、広島県境までは60キロの、
四国電力の伊方原発3号機の再稼働が迫っています。

現在の原発規制行政は、「原発過酷事故は起こり得る」ということを前提としています。
原子力規制委員会のシミュレーションによれば、伊方原発で福島第1原発事故なみの事故が起こった場合、広島市の被曝線量は1週間で4ミリシーベルトになり、
原子力災害対策指針に基づけば、広島市は「一時移転」の対象となります。
したがって、伊方原発3号機の再稼働問題は、広島県民の「生存権」の問題です。

広島県知事選挙を前に、広島県知事候補のお2方に、伊方原発3号機再稼働問題についてのアンケートを行いました。
両候補とも、文書で回答を寄せてくださいました。その内容を、上記の報告の中に示しています。
質問は、伊方原発3号機の再稼働に「明確に反対の意志表示をされますか? 黙認されますか? 積極的に賛成されますか?」という3択の質問にお答えください、また、できればその理由をお示しください、というものでした。
大西候補は、「明確に反対の意思表示をする」というお答えでした。
湯崎候補は、この3択の質問に対するお答えはありませんでした。
両候補とも、「伊方原発3号機の再稼働問題は広島県民の『生存権』の問題である」という視点からのお答えが無かったことが、残念でした。

広島県民の生命・健康・財産(広島県民の生存権)を守ることは、広島県知事の最も重要な責務であるはずです。
広島県知事になられる方には、ぜひとも、広島県民の生命・健康・財産(広島県民の生存権)を守るという責務を果たしていただきたいと思います。

今回参加してくださったNさんは、
今、日本中の原発が停止しているが「電力不足」にはなっていないこと、
現在、火力発電における天然ガスからの熱交換率を、従来の40%から61~62%にまで向上させる(原子力発電の場合は30%程度)技術革新がすでに行われていること、
原発を再開させる必要はまったく無い、ということを話してくださいました。

◇次回第32回のウォークは、
11月23日(土)15:00~16:00
元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース
という予定です。
よろしかったらご参加ください!

*なお、前回(第30回)の報告で紹介した「伊方原発再稼働反対 広島市議会決議 請願行動進捗報告 No.2」の中で、請願の紹介議員になってくださった山内正晃議員のお名前が間違っていました。
大変失礼いたしました。お詫びして、訂正いたします。
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20131026.pdf

10月26日 本通りウォーク報告

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◇10月26日(土)第30回目の広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース 伊方原発再稼働反対ウォークの報告です。

今回は15:00にスタート。 4人で歩きました。

今回は、広島市議会への請願署名用紙に、「伊方原発再稼働反対 広島市議会決議 請願行動進捗報告 No.2」を挟んで配りました。
広島市議会決算特別委員会での田尾健一議員の質問とそれに対する広島市当局の回答についての報告です。ぜひご覧ください。
 ↓
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20131026.pdf

(「結・広島」のHP http://hiroshima-net.org/yui/ の「コンテンツ」の「請願後報告」欄にも掲載してあります。「10月26日報告No.2」をクリックしてください。)

  • ----------------------------------------------
  • 広島県知事選挙の選挙運動が始まっており、本通り電停前の交差点では、大音量で現職候補の応援演説が行われていました。
    参加者が、それぞれスピーチしながら歩きました。


    広島市から一番近い原発は、広島市から100キロのところにある四国電力の伊方原発です。
    この伊方原発の再稼動が迫っています。
    現在の原子力規制行政は、「原発苛酷事故は起こり得る」ということを前提としています。
    原子力規制委員会のシミュレーションでは、伊方原発で福島原発事故なみの事故が起こった場合、
     1週間の被曝線量は4ミリシーベルト、
     1時間あたりの空間線量率に直すと40マイクロシーベルト/時間、
    になることが予測できます。
    広島市民は、防護服を着ていても長くは留まれないような放射線レベルの中に、生身のまま投げ出されることになります。
    この線量レベルは、現在の原子力災害対策指針に基づくと、「一時移転」のレベルです。
    「一時移転」とは言いますが、おそらく二度と広島に帰ってくることはできない、そのようなレベルの放射能汚染の中に、広島市が包まれてしまうということです。


    日本の原発は、事故を起こさないことが前提で稼働してきましたが、福島で苛酷事故は起こってしまいました。
    事故が起こってしまってからの日本では、日本の原子力発電所は、苛酷事故を起こす可能性が十分有り得るものということが前提で再稼働されます。
    再稼働するための新しい規定には、原発再稼働のためには、「事故が起こったときの避難計画を立てなさい」と定められています。
    これから再稼働する原発は、「事故を起こす可能性がゼロではない。事故を起こす可能性が十分有り得るもの」として再稼働されます。

    日本の原発は、全国にたくさんありますが、今、1基も動いていません。
    今止まっている日本の原子力発電所で再稼働最有力候補となっているのが、私たちの住む広島から一番近いところにある、四国の愛媛にある伊方原子力発電所です。

    これから再稼働される原発は、事故が起こる可能性が十分有り得るものということが前提で再稼働されます。
    伊方原子力発電所再稼働を容認するということは、「伊方原発で事故が起こってもかまわない」と言っているのと変わりません。
    「伊方原子力発電所で事故が起これば、私たちは、広島で築き上げてきたものすべてを捨てて避難してもかまわない」と言っているのと変わりません。
    伊方原子力発電所再稼働を容認しないでください。

    声を上げなければ、伊方原子力発電所再稼働を容認していることと変わりません。
    声を上げなければ、伊方原子力発電所は再稼働されてしまいます。

    広島市議会に、伊方原子力発電所再稼働反対の決議を求める請願を、広島市民1541名の賛同署名とともに提出しました。
    署名は追加で提出することができます。伊方原子力発電所再稼働反対にご賛同いただける方は、ご署名のご協力をよろしくお願いいたします。
    「結・広島」で検索してみてください。


    今、最も再稼働に近い原発が、伊方原発3号機で、広島から最も近い原発です。
    私たちは、この伊方原発再稼動に反対する決議を広島市議会で挙げてほしいということで、請願書を出しました。
    広島市議会の反対決議が、どれほどの拘束力を持つのか、今のところ、私たちにはわかりません。法的な拘束力はありません。
    ただし、広島市民118万人が、それを代表する広島市議会で反対決議を挙げるならば、この政治的インパクトはかなり大きいと考えます。

    広島市議会では、「経済観光環境委員会」に付託されて、ここでこの請願書について審議が始まりました。
    最初の委員会では、「継続審議」ということになりました。頭から「否決」ということにはなりませんでした。

    去る10月16日、田尾健一議員(安佐南区選出で市民連合)が、広島市決算特別委員会で、私たちの請願書に関連して、質問に立ってくれました。
    田尾議員の質問は、広島市民の安全・安心・生存権に関するきわめて鋭い質問で、項目としては9項目あります。
    そのうちの2項目目の質問が、「伊方原発が福島事故なみの苛酷事故を起こしたら、広島はいったいどうなるのか?」という広島市当局への質問です。

    広島市当局は、この質問に対して、「広島市は、原子力災害対策指針や原子力規制委員会のさまざまな指示によっても、避難の対象区域でもなければ、一時移転の対象区域でもない」と回答しました。
    実は、この広島市当局(環境局温暖化対策課)の回答は、嘘と言っては言い過ぎですが、あまりに不勉強過ぎる回答だと言えます。

    というのは、今お配りしているチラシにそのいきさつを詳しく書いておりますが、
    原子力規制委員会がこの9月5日に施行した原子力災害対策指針の中に、
    「空間線量率で20マイクロシーベルト以上が1週間続くと、一時移転の対象区域になる」と書かれております。
    もし、伊方原発が苛酷事故を起こしたら、原子力委員会のシミュレーションによれば、1週間でだいたい4ミリシーベルトの被曝をします。
    一定の定まった計算式に基づいてこの4ミリシーベルトを換算してみると、1時間あたりの線量率は40マイクロシーベルトになります。

    申し上げたように、原子力災害対策指針では、20マイクロシーベルト以上を「一時移転」の対象になると明確に書かれているわけですから、
    田尾議員に対する広島市当局の回答――「広島は、避難や一時移転の対象区域ではない」という回答は誤まった回答ということになります。

    私たちは、広島市当局が故意に広島市議会に嘘をついたとは考えていません。
    しかし、広島市当局がこの原発災害についてほとんど何も勉強・研究していないことは明らかです。
    現実に伊方原発が苛酷事故を起こす――もう、これは私たちの妄想段階ではありません。国の機関である原子力規制委員会自身が、その可能性を想定してシミュレーションまでしているわけですから、十分な可能性があります。
    そういう可能性のある重要な問題について、広島市当局はほとんど勉強していない、それどころか、広島市はまったく安全であるみたいな誤まった回答を広島市議会にしている。
    もし広島市議会がこの広島市当局の回答を信用すれば、私たち広島市民全体は、まったく誤まった危険な方向にミスリードされていく、という問題になります。

    「一時移転」とは言いますが、今の福島の状況を見ておれば、「一時移転」というのは、結局は「避難」です。
    今、本通りを歩いておられる方で、自分の家やマンションを持っておられる方はどのくらいおいでになるでしょう?
    荒っぽい統計で言うと、歩いておられる方の約3分の1は、いわゆる持ち家を持っておられると思います。
    持ち家を持っておられる人の約9割は、ローンを抱えています。つまり、ローンをして家を買い、マンションを買います。
    そこに住めなくなる。しかし、ローンだけは残る。移転先で新しい家を買わなくてはいけない。アパートを借りなけりゃいけない。いわゆる二重ローン。
    これも、実は、原発災害による我々の生活の不安定の大きな材料になっています。
    何も健康被害ばかりではありません。私たちの経済生活そのものが根底から破壊される可能性が非常にあります。

    私たちは、苛酷事故の可能性を持った広島から最も近い原発、四国電力の伊方原発の再稼動に反対する。
    その反対決議を広島市議会に挙げてくれ、そして、国に対して、あるいは四国電力に対して、政治的プレッシャーをかけてくれということを請願していますが、
    我々の生活、広島市民の健康と安全、ひとことで言えば我々の生存権を守るためには、どうしてもこれはやっておかなければいけないことだと思います。
    今、ここで黙って何もしないでおくと、後で大きな後悔が、ひとりひとりに残ります。
    黙っていること、黙認することは、「Yes」と言うのと同じことであります。
    私たちは、「Yes」と言いたくありません。


    この広島から一番近い原発が、愛媛県の佐田岬半島にある伊方原発だということを知って、このことをみなさんにお知らせしたいと思って歩いております。
    今まで、広島は中国電力の地元ですので、島根原発しか頭に無かったんですけれども、
    地図を置いて計算してみると、四国電力の伊方原発が広島からたった100キロしかないところにあるということがわかりまして、
    まずみなさんにこの伊方原発の存在を知っていただきたいと思って歩いております。
    地元の新聞社さんが、まったくこの伊方原発のことを報道しません。
    なので今でも島根原発が一番近い原発だと思っていらっしゃる方が多いかもしれませんが、
    実は、四国の愛媛県にある伊方原発が、一番近い原発です。
    そしてこの伊方原発が、今、再稼働最有力候補で、来年早々再稼働される見込みで、審査が一番早く進んでいます。

    みなさん、新聞とかテレビで、「安全審査」という言葉を使っている日本の首相や、テレビや新聞の文字を見たことがあると思いますが、
    今、原子力規制委員会で進めているのは、「安全審査」ではありません。
    これは、当の規制委員会も言っていますけれども、規制委員会が定めたのは「規制基準」であって、今行われているのは、「規制基準適合性審査」です。
    まだ、「安全基準」をつくっていません。

    これは、原子力規制委員会の田中俊一委員長その人自身が言っています。
    「regulatory requirement」であって「safety standard」ではない。
    4月3日の時点で、名称を、「安全基準」という名称で進めてきたのを、「規制基準」と変えています。
    じゃあ何が違うのかというと、事故を起こさないような基準づくりではなくて、
    今の基準は「事故は起こる。起こるけれども、せめて福島みたいに大きな苛酷事故にならないような設備を整えましょう」ということです。
    だから、もう、今の基準で稼働される原発っていうのは、事故が起こることが前提です。
    今の基準は「安全基準」ではないし、「安全審査」ではありません。

    マスコミや時の政権の方々は「この基準を満たせば、これは、安全のお墨付きを得たんだ」と、私たちに誤解させようとしています。
    これは意図的です。
    意図的に誤解させて、最終的には内閣の政治判断によって原発が再稼働されるんですけれども、そういったことで再稼働を進めようと、
    「これは、安全のお墨付きを得たんだ」と言い訳をして、さももっともらしい体裁をつくって、再稼働しようとしています。
    でも、だまされないようにしてください。
    今の基準は、「regulatory requirement」であって「safety standard」ではありません。
    「規制基準」です。「安全基準」ではない。
    そして「安全審査」ではありません。「規制基準適合性審査」です。

    ちなみに、伊方原発でもし苛酷事故が起きたら、広島は100キロ地点で4ミリシーベルトの実効線量被曝のシミュレーションが出ていますけれども、
    広島県の一番最南端、伊方に一番近いところは58キロだそうです。
    58キロはまだ調べてないんですけれども、呉市、江田島市にわたる70キロ圏、これはどれくらいの線量になるのかということを調べました。
    そうすると、1週間あたり10ミリシーベルトというとんでもない高い値になるというシミュレーションが出ているということがわかりました。
    ちょうどこのあたりは、おいしい牡蠣が採れるところなんですけれども、このあたりは全滅になるというシミュレーションが出ています。

    もう、残念ながら原発の問題というのは、広島市でも地元の問題になってしまいました。
    私たち自身が、マスコミ、テレビや新聞に頼らず、第一次資料にあたって調べてきちんと考えていかないと、間違ったほうに決断をしてしまうかもしれないというところまで来てしまいました。
    その考える材料になればと思って、毎週歩いたり、こうやって隔週、伊方原発のことについては、報告やチラシをお配りしておりますので、もしよかったらお手にとってご覧ください。

    • -------------------------------------------------------------------
    • ◇次回第31回のウォークは次の土曜日です。

      11月9日(土)15:00~16:00
      元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース

      よろしかったらご参加ください!

伊方原発再稼働反対ウォーク 報告と次回のご案内

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◇10月12日(土)
 第29回目の広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース
 伊方原発再稼働反対ウォークの報告です。

今回は15:30にスタート。4人で歩きました。

今回は、広島市議会への請願署名用紙に、トリチウムについてのチラシ(広島2人デモ作成)を挟んで配りました。
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20131011_tori.pdf

このHPの「伊方デモチラシ」の欄の最後に掲載してあります。

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伊方原発は、2002年から2011年までの10年間に、なんと558兆ベクレルものトリチウムを海水中に放出しています。
2011年1年間だけで53兆ベクレルです。

事故を起こした福島原発が2011年3月以来27ヶ月間で放出したトリチウムの量は、東電の発表によれば、最大で40兆ベクレルですから、これに比べて、伊方原発が平常時に放出するトリチウムの量がいかに膨大なものであるかがわかります。

さらに、「558兆ベクレル」は液体の形で海水中に放出されたトリチウムだけの量であり、
これを上まわる量の気体トリチウムが大気中に放出されていると考えられます。
日本では、原発から放出される気体トリチウムの量は公表されていませんが、
カナダの原発(トリチウムを大量に発生させる重水炉)の資料から類推することができます。

「トリチウムが出す放射線は微弱なので人体に影響はない」と電力会社などは言い続け、「トリチウムは、トリチウム水として水と同じような形で摂り込まれるので、すぐに体から排出され、問題ない」といった解説を掲げているマスコミもありますが、これは「トリチウム安全神話」と言うべきものです。

今世紀になって、細胞に関する研究が進んできています。
その過程で、トリチウムが人体に悪影響を与えるしくみが明らかになりつつあります。
水素の同位体であるトリチウムは、細胞を構成する分子の中に、水素に代わって摂り込まれてしまいます。
これが危険です。

ウォークに参加してくださったじゃけぇさんは、「広島の人が伊方原発の再稼働を認めるということは、広島で築きあげてきたすべてのものを失ってもかまわない、と認めることです。」と話しました。

また、Mさんは、父親として「子どもに、原発と放射能汚染を残したくありません。」と話しました。

多くの人が、プラカードに目をやっていました。

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◇次回、第30回のウォークは、次の土曜日です。

10月26日(土)15:00~16:00
元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース

です。
ぜひご参加ください!

10月12日(土) 伊方原発再稼働反対 本通りウォーク

10月12日(土)、伊方原発再稼働反対ウォーク を行います。

日時:10月12日(土) 15:30~16:30
コース:元安橋東詰ー本通りー金座街(折り返し)

*今回は、いつもと時間帯が少し違いますので、ご注意ください。

原発再稼働のための新規制基準適合性審査は、「原発苛酷事故が起こる可能性をゼロにすることは不可能だ」という前提で行われていることを、広く知っていただきたいと考えます。
また、伊方原発は、通常運転時にも膨大な量のトリチウムを大気中・海水中に放出しつづけているということを、広く知っていただきたいと考えています。

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