2月10日(月)に、広島市議会事務局に、追加の請願署名を提出しました。
これで、現在、請願に参加してくださっている広島市在住の方の総数は、1886名となりました。
広島市民の生命・財産、生活を守るために伊方原発再稼働に反対しています
2月10日(月)に、広島市議会事務局に、追加の請願署名を提出しました。
これで、現在、請願に参加してくださっている広島市在住の方の総数は、1886名となりました。
▼第37回伊方チラシ
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20140208.pdf
2月8日(土)第37回 広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース 伊方原発再稼働反対ウォークの報告です。
2月8日の朝は一面の銀世界。しかし、午後には天気がよくなって雪も融け、気温が上がりました。
ウォークには、6人が参加。
今回のチラシのテーマは、「中高生のための原発・被曝基礎知識 その1」です。
前回のウォークのとき、「伊方原発って今から作られるんですか?」という質問を受けたことをきっかけに、もう一度原点に帰って、「原発って何?」というところから、できるだけわかりやすいチラシを作ってみようということになりました。
じゃけぇさんが質問を考え、てつのさんがそれに答えていく、という形で作成が始まりました。
「火力発電で作られた水蒸気は、暖房にも使えるし、お湯に戻して使うこともできる。でも、原発で作られた水蒸気に触れたら、人間は死んでしまう」という「違い」を発見したのは、あみのさんです。
今回は、「その1」です。
1 原発ってなに?
2 原発っていくつあるの?
3 停まっている原発は安全なの?
4 原発事故が起きたらなぜ避難しなくてはならないの?
5 放射能ってそもそもなに?
6 なぜ人間は放射能に弱いの?
7 放射能を無害化することはできないの?
8 被曝を避けるにはどうしたらいいの?
9 内部被曝と外部被曝はどう違うの?
10 「被爆」と「被曝」と「被ばく」と「ヒバク」は、何が違うの?
下に、参加者それぞれのスピーチの内容を貼り付けます。
「原発が稼働されないので電気料金が上がる」「原発に代わるエネルギーがない」といった議論がいまだにまかり通っているようですが、これを吹き飛ばすNさんのスピーチにもご注目ください。
また、原子力規制委員会の審査は再稼動を行うために審査であり、原発事故が起こってもそれができるだけ苛酷事故にならないようにする(そのために周辺住民が被曝しても)ための設備が整えられているかどうか、といったことを審査しているのだ、ということを知っておいていただきたいと思います。
伊方原子力発電所3号機は1994年に稼働を始め、今年で20年になります。
現在、定期点検中で運転を停止しています。
しかし、今、原子力規制委員会の規制基準適合性審査が行われ、この伊方原発3号機が全国の原発に先駆けて再稼動される見通しとなっています。
ところで、原発とはそもそも何なのでしょうか?
という基本的なところから、できるだけわかりやすい説明としたいと、今回のチラシを作っています。
題して、「中高生のための原発・被曝基礎知識 その1」です。
もちろん中高生でない方もお手にとっていただきたいと思います。
さて、原発とはいったい何なのでしょうか?
簡単に言うと、原発というのは、核分裂で作られる熱によって水蒸気を作り、その水蒸気でタービンを回して発電する発電所です。
原発でなくて、じゃあ、普通の発電所だったらどうかということですが、火力発電というのは、石炭とか石油とか天然ガスを燃やして、その熱で水蒸気を作ってその水蒸気でタービンを回して発電する発電所です。
要するに、水蒸気を作って水蒸気でタービンを回して発電するということでは、原子力発電所も火力発電所も同じことなわけです。
ただ、原子力発電所は、その熱を作るために、核分裂という非常に危険なことを行っている発電所です。
ですから、火力発電所で作った水蒸気は、お湯に戻して温水プールに使うこともできます。
しかし、原子力発電所で作った水蒸気は、これをプールに使って入ったりしたら、たちまち人間は死んでしまいます。
核分裂はどうやって起こすかということですが、これは、ウランを焼き固めた燃料を使います。
この燃料は、一定以上の密度で置かれると、核分裂の反応が連続して起こるようになります。
それによって熱が発生します。
一方、発電を行った後、その燃料棒の中には、ウランが分裂してできた核分裂生成物、いわゆる「死の灰」がたくさん溜まっていきます。
「死の灰」は、放射線を出す性質=放射能を持っています。
ウラン燃料は、正常な原発では、一応、焼き固められ、鞘の中に入れられ、原子炉の中に入れられて、環境とは隔てられていますけれども、ひとたび事故が起これば、燃料棒に溜まった「死の灰」が環境中にばら撒かれます。
また、普通の運転のときも、その核分裂にともなって、大量の放射性物質(放射能を持つ物質)が環境中に出ていく、原発はそういうしくみの発電所です。
各原発のサイトには、発電に使われた後の、「死の灰」のたくさん溜まった燃料棒が、たくさん貯められています。
伊方原子力発電所にも、大量の使用済み核燃料が貯められています。
その数は、燃料棒の本数にして約37万本、大体1000トンの使用済み核燃料が、この広島から100キロの伊方原発の敷地の中には貯め込まれています。
今お配りしているチラシの中には、放射能はなぜ危険なのか、とうことについても書いてあります。
今、小中学校などでは、文部科学省がパンフレットを配って、放射線というのは自然界にもたくさんあるんだ、それから、蛍光灯から出てくる光や太陽光線もみな放射線の仲間だ、だから放射線ってこわくないよ、というようなことを、一生懸命子どもたちに刷り込もうとしています。
しかし、ここで問題にしている放射線というのは、太陽光線や蛍光灯の光とはまったく違います。
ここで私たちが問題にしている放射線というのは、物質を構成している原子に、電離作用という作用を起こし、それによって非常に原子を不安定にしてしまう、そういう力を持つ放射線のことです。
「電離放射線」と呼ばれます。
私たちの身体を構成する細胞も、すべて原子から成っています。
「電離放射線」は、私たちの身体を構成する原子そのものを不安定にすることで、私たちの身体を細胞レベルで破壊してしまいます。
そもそも、今どうしてこの地球の上で私たちが生きていかれるのか?
これは、非常に幸運な話です。
宇宙には放射線が満ち溢れています。
しかし、幸運なことに、地球という環境は、磁場と大気の層によって、その宇宙からの放射線を遮ることができるようになっています。
また、地球ができてから何十億年という時間が経つことで、地球上にあった多くの放射性物質(放射能を持つ物質)が半減期を迎え、自然に崩壊していって少なくなっていった、その結果、ようやく動物が地上に登場しました。
ですから、私たちが今この地球上で生きていかれるのは、非常にラッキーなことです。
ところが、今、人間は愚かにも、そうやって幸運が隔ててくれていた生物と放射性物質の境界を取り払おうとしています。
せっかく地中深く埋められていたウランを掘り出し、それを核兵器や原発に使用してきました。
その結果、地球上の環境には、以前に比べて大量の人工放射能が撒き散らされるようになりました。
現在、日本でも、ガンで亡くなる人が非常に多くなっています。
これは昔からそうだったわけではありません。
その大きな原因が、原爆や核実験や原発事故によって世界中にばら撒かれた大量の放射性物質だということです。
ご通行中のみなさま、商店街のみなさま、毎度お騒がせしております。
月2回の、伊方原子力発電所再稼動反対のデモを行っております。
毎回チラシを作成し、お配りしております。
今回のチラシのテーマは、「中高生のための原発・被曝基礎知識 その1」です。
原発問題は難しくて理解しきれない、理解しきれないので考えて判断することもできない、とお思いかもしれませんが、日本にはたくさんの原発があります。
原発問題・被曝問題は政治問題でもあるかもしれませんが、私たちの身近な問題です。
身近な原発であったはずなのに、原発の知識がそもそもなかったことの方がおかしかったのです。
今回のチラシには、原発・被曝問題の基礎知識をわかりやすく解説してあります。
Q&A方式でチラシをお作りしています。
その質問をご紹介したいと思います。
1 原発ってなに?
2 原発っていくつあるの?
3 停まっている原発は安全なの?
4 原発事故が起きたらなぜ避難しなくてはならないの?
5 放射能ってそもそもなに?
6 なぜ人間は放射能に弱いの?
7 放射能を無害化することはできないの?
8 被曝を避けるにはどうしたらいいの?
9 内部被曝と外部被曝はどう違うの?
10 「被爆」と「被曝」と「被ばく」と「ヒバク」は、何が違うの?
この10個の質問に対して、わかりやすく解説がしてあります。
そもそも原発って何なんだろう?
そもそも放射能って何なんだろう?
そもそも何で放射能から人間は逃げなくてはいけないのだろう?
そもそも何で日本に原発があるんだろう?
そこまで考えて、あなたなりの判断をしていただきたいと思います。
3・11以降、日本の原発は「事故を起こすもの」となりました。
原発は事故を起こすもの、それがわかっているにもかかわらず、再稼動は進められています。
3・11以降、原発再稼動のための新しい基準が作られましたが、「原発は事故を起こすもの」となったので、事故を起こすことが前提で作られた基準です。
この基準に適合しているからと言って、事故を起こさないわけではありません。
事故を起こさないという保証は一切されていません。
その基準に一番近い原発が、私たちの住む広島から一番近い、約100キロの位置にある、四国の伊方原子力発電所です。
もし伊方原子力発電所で福島並みに苛酷事故が起こったらどうなるのか、原子力規制委員会がシミュレーションした結果と、原子力災害対策指針を照らし合わせると、伊方原子力発電所で過酷事故が起これば、広島市は「一時移転」対象区域となります。
「一時移転」とありますが、避難すれば、もう広島には帰って来れなくなります。
このまま行けば、伊方原子力発電所は再稼動されるものと思われます。
その再稼動を容認するということは、広島から一番近い、約100キロのところにある原子力発電所で事故が起こってもかまわないと言っているのと同じです。
事故が起これば、広島で築き上げてきたものすべてを捨てて避難してもかまわない、と言っているのと同じです。
事故が起こる可能性がわかった上で、再稼動に反対しないということは、原発再稼動に賛成しています、という意志表示をしているのと同じです。
事故が起これば、黙って、自費で、自分で広島から避難します、と言っているのと同じです。
「避難」と簡単に言いますが、広島から簡単に避難できる人たちが、そんなにたくさんいますでしょうか?
避難した先で新しい生活をすぐに始められる人が、そんなにたくさんいますでしょうか?
広島市議会に伊方原子力発電所再稼動反対の決議を求める請願を、去年の9月に提出しました。
賛同署名を募ったところ、1815筆の署名が集まりました。
署名は追加で提出することが可能です。
伊方原子力発電所再稼動反対にご賛同いただけましたら、署名のご協力をよろしくお願いいたします。
今、原発のことについて、報道その他、いろいろ話題になっております。
実態を言いますと、今、日本中の原子力発電所はストップしています。
原子力発電所ゼロ、ゼロ発電の時代を迎えています。
おととしまで、日本商工会議所の会頭は、「原発がなくなれば日本経済は破綻する。病院の電気が行かなくなって死人も出る」と言っていました。
しかし、今、原発ゼロになって、日本の産業は逆に発展しています。
少ない電気で効率的に使う産業が再生しました。
例えば、日本国民は、原発の危機を逆手に取って、ただの節電から、需要を少なくしました。
電力を要らなくしました。
例えば、福島原発事故の直前2011年の2月と、昨年2013年の2月を比べますと、7.9%節電しています。
需要が減っております。
例えば、節電タイプのエアコンを買うと、家庭によっては1万円近く電気代が節約されました。
また、産業においても、空調その他の節電技術が発展し、例えば、大阪梅田の阪急本社ビルは、前のビルと比べて単位面積あたり61%節電しています。
それから、清水建設本社ビル、これは平均的なビルと比べて70%節電しております。
このように、少ない電力でも、有効に活用して、日本の産業は活性化しております。
日本商工会議所の会頭は、「原発がなくなれば日本経済は破綻する」と言っていました。
しかし、去年の暮れ、東京証券取引所の大納会終了後の式典で、原発再開・原発推進の論者の安倍総理大臣は、「景気がマイナスからプラスに転じた」と宣言しました。
これは、明らかに、「原発がなければ経済は破綻する」といった脅かしがひっくり返されたわけです。
むしろ、日本の原発がフル稼働していた2011年以前、これは、長い長い、十年以上にわたるデフレ不況の時代でありました。
少なくとも、言えることは、原発があってもなくても、日本の経済は、きちんとスリムな経営をしていけば、立ち直るということです。
原発は、少なくとも、まったく経済とは関係ありません。
それを支える、日本の技術革新を一つ紹介しましょう。
従来、石油とか天然ガスとか石炭とかの化石燃料は、二酸化炭素を大量に発生させるので、地球環境にとってはマイナスで、環境破壊の元凶であると言われました。
しかし、今、技術の発展は、天然ガスにおいては、従来40%しか電気に転換できなかったものが、61%、つまり1.5倍の発電効率をあげることに成功しております。
石炭についても、20%発電効率が上がりました。
この二つは大変大きくて、天然ガス発電のコストと二酸化炭素の発生量が、従来の3分の2に減った、つまり3分の1減ったということです。
したがって日本の電力料金は、これからきちんと化石燃料―天然ガス、石炭の設備を改善していけば、必ず安くなります。
今、電気代を値上げしようという本当の理由は、発電しない原発の維持費用が莫大にかかっているからです。
それから、電力会社や原発推進の政治家が、「原発がなければ停電その他が起こって日本の経済が破綻すると、家庭も大きな影響を受ける」といった脅しをかけたところ、日本国民は見事に節電し、需要そのものを下げました。
つまり、2011年と比べて7.9%需要が減りました。
これは、電力会社にとっては、7.9%売り上げが減ったということです。
これが、電力会社の経営を圧迫しております。
それから、日本の再生可能エネルギーは、非常に停滞しております。
政府も電力会社もやる気がない。
例えば、太陽光発電については、世界シェアの39%はドイツです。その次がイタリアで20%です。日本はわずか7.7%にしか過ぎません。
風力発電は、中国が世界の26.8%、アメリカが21.2%、日本は10位の、わずか0.9%にしか過ぎません。
よく、太陽光、風力は、発電コストが高いと言われますが、これは、太陽光や風力発電が普及すればするほど、コストは下がります。
例えば、「2022年に原発ゼロ」を宣言したドイツは、2011年には単位あたり21円だった太陽光発電のコストが、2020年には16円に下がることになっています。
それから、アメリカにおいても、環境にやさしい風力発電は、今から他の燃料に比べて競争力が出てくると言われています。
つまり、もはや、原発を使うということそのものが時代遅れになっております。
原発がどれほど高いものか。
例えば、フランスの最新式の原子力発電は、出発点では4600億と言われていましたが、今は1兆2000億かかっております。しかも、建設が4年遅れております。
これだけ、1兆円を超えるコストをかけて原発を作っても、事故の確率はゼロにはなりません。事故の恐れがあります。
技術革新によって、化石燃料は相対的に安くなります。二酸化炭素も3分の1減らすことができます。
今から日本の原子力発電は廃炉に向かっていく。
困難な事業ではありますが、廃炉に向かって、それから、原発施設のいろんな港とか道路、こういうインフラを用いて、例えば、ドイツの場合は、風力発電機器の工場となっております。
つまり、廃炉にすることによって、今、原子力発電に働いている方、地域経済というものは、十分活性化することができます。
よってもって、原発については、もはや何の必要もありません。
ただ原発をやりたい方が、いろんな嘘を並べているということです。
化石燃料と自然エネルギーによって、日本のエネルギーは十分に見通しが立っております。
広島から一番近い原発、伊方原発の稼働に反対して歩いております。
なぜ今、伊方原発再稼動に反対するか。
これが、今、日本で一番早く稼働する原発だからです。
今お配りしているチラシは、原発や被曝に関する最も基礎的な知識を解説したチラシですが、世界で、今、いくつ原発があるか。
2014年2月1日現在、世界で運転中の原子炉の数は、433です。
そのうち約4分の1近くの100炉をアメリカが占めております。
第2位がフランスの58。
日本は、福島原発事故までは、54でした。
今日現在、福島原発の1号炉から6号炉まで廃炉になりましたので、48。でも、世界で第3位です。
原発は、世界で、いろんな国で使われているという印象をお持ちかもしれませんが、国連加盟国約200ヶ国のうち、現実に原発を持っている国は30ヶ国、国連に加盟していない台湾を加えて31カ国。
原発は、世界では、どちらかと言えば、マイナーな発電手段です。
日本では、原発、原子炉の数は、今日現在、48。
お配りしているチラシに表を載せておりますが、その48の原子炉のうち、4分の3以上が20年経っています。
30年以上経った原発が、全体の約3分の1を占めています。
このことを考えると、2020年までに、日本の原発は放っておいても今の半分になります。
原発は、これから廃れていく、さびれていく、時代遅れの発電手段です。
3・11で、日本の原発は事故を起こすものだったということがわかりました。
広島は、福島になり得たのです。
原発は事故を起こすという危険を、ただ知らなかっただけなんです。
伊方原子力発電所で事故が起これば、私たちは広島には住めなくなってしまいます。
原発は事故を起こすものということが前提で再稼動されます。
反対の声を上げなければ、容認したことになります。
原子力発電所再稼動を容認するということは、事故が起こってもかまわないと言っていることと同じです。
広島から一番近い原発は、広島から100キロのところにある四国愛媛の伊方原子力発電所です。
伊方原発は今止まっていますが、新しく作られた基準に最も近いのが伊方原子力発電所となっています。
反対の声を上げなければ、伊方原子力発電所は再稼動されてしまうことでしょう。
今、原子力規制委員会で、伊方原発の規制基準適合性審査が行われています。
これは、「安全審査」ではありません。
原子力規制委員会は、原発を再稼動させるために審査を行っています。
その再稼動をさせるための条件を設け、少しでも、事故が起こってもそれが苛酷事故にならないようにすることをめざしています。
ですから、原子力規制委員会の審査を通れば、その原発の安全性が確認されたということでは、まったくありません。
原子力規制委員会の考え方では、たとえ事故が起こっても、それが苛酷事故にならなければいい。
たとえ事故が起こっても、それが苛酷事故にならないような施設になっているかどうか、そうしたことを審査しているわけです。
ですから、原子炉の爆発を避けるためには、放射性物質を含んだ原子炉内の蒸気を環境中に放出する、ベントという装置を付けることも義務付けています。
事故が起こった場合は、放射性物質を環境中に放出して、爆発を防いでもいいんだということになっています。
むしろ、そうしなければいけない、そのための装置を付けなければいけない、ということになっています。
苛酷事故が起こった場合には、セシウム137だけでも100兆ベクレルまでは、環境中に放出してもいいということになっています。
これが、原子力規制委員会が行おうとしている審査の中身です。
そうした基準をクリアしさえすれば、原発はどんどん再稼動させていこうというのが、今の方針です。
人々、私たちの安全が守られるかどうかが、審査の基準ではありません。
そして、広島から一番近い、100キロのところにある伊方原発が、再稼動に最短距離にあります。
まもなく規制基準適合性審査の「合格」が出る可能性が一番高いのが、この伊方原発です。
そうすると最後には、内閣の政治判断によって、原発の再稼動は決定されます。
今の安倍さん、原発は安全だと無邪気に信じていて、放射能は怖くないと無邪気に信じている安倍さんが、伊方原発の再稼動を止めるということはちょっと考えられません。
ということで、再稼動に一番近いのは、広島から一番近い原発の伊方原子力発電所であるということを、どうかみなさん覚えておいていただきたいと思います。
お騒がせいたしました。
▽第36回チラシ
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20140125.pdf
1月25日(土)第36回 広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース 伊方原発再稼働反対ウォークの報告です。
1月25日のウォークには、4人が参加。
「春雨」と言っていいような暖かい雨がぽつりぽつりと落ちるお天気。
今回のチラシのテーマは、「もし伊方原発で苛酷事故が起きたら広島はどうなるの?」
(「コンテンツ」→「伊方デモチラシ」→「第36回1月25日」)
「もし伊方原発で苛酷事故が起きたら広島はどうなるの?」に答えると、原子力規制委員会のシミュレーションと原子力災害対策指針に基づけば、「1週間で4mSvの被曝→『一時移転』」です。
福島原発事故以後、原子力規制行政の考え方自体が「原発は苛酷事故を起こすもの」ということを前提とするようになりました。そうした前提にもかかわらず、規制基準に適合した原発は、再稼動させようとしているわけです。
ある確率で苛酷事故を起こすものとされる伊方原発で、苛酷事故が起こった場合には広島市の被曝線量は「1週間で4mSvの被曝」となるという数値を、蓋然性のある一つの目安として原子力規制委員会自体が示しています。
伊方原発3号機再稼動とは、広島市民の生活権・生存権を脅かす問題です。
そして、自治体首長の第一の任務は、自治体住民の生命と財産を守ることであるはずです。
ところが、広島県知事・広島市当局の見解は、チラシ3ページに示したとおり、「原発問題はエネルギー問題。エネルギー問題は国の専管事項」として、伊方原発再稼動問題について、主体的に対応しようとする姿勢のまったく見られないものです。
これに対して、このたび東京都知事選に立候補した細川氏は、出馬記者会見で「都知事の第一の任務は、都民の生命・財産を守ること」と明確に言い切っています。
また、細川氏は、「原発は国の存亡にかかわる」と発言しています。
その理由を細川氏は明言していませんが、おそらく、私たちが持っている危機感と同様の危機感を抱いているのだと思います。
原発災害に見舞われた土地は、二度と人の住める土地にはなりません。
チェルノブイリ原発事故で放射能汚染を被ったウクライナ、ベラルーシでは、死亡率の上昇と出生率の減少によって、人口減少が起こりつつあります。
私たちは決して細川氏を支持・応援しているわけではありません。第一、東京都知事は東京都民が選ぶものです。
ただ、細川氏の原発に対する危機意識と、原発を生存権にかかわる問題ととらえ、原発から住民の生命・財産を守ることを自治体首長の任務とする考え方は、私たちと共通すると感じられるものです。
じゃけぇさんは、今回も、広島から一番近い伊方原発が再稼動に一番近いこと、福島事故後「原発苛酷事故は起こる」ことを前提としている中で伊方原発再稼動について黙っていることは、「原発のためにすべてを失ってもかまわない」と言っているのと同じことだということを訴えました。
Nさんは、原発停止の後、経済は成長しているということ、「原発がなければ電力不足で日本経済と国民の生活は危機的状態になる」という主張は破綻したこと、技術革新によって、火力発電の燃料コスト・二酸化炭素排出は、3割削減が可能になり、再生可能エネルギー普及までのつなぎとして十分である、ということを話されました。
1月11日(土)第35回 の 広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース 伊方原発再稼働反対ウォークの報告と、
第36回のウォークの予告をさせていただきます。
1月11日のウォークには、4人が参加、
「広島2人デモ」の「トリチウム特集その2」のチラシと、「伊方原発再稼働に反対し広島市民の生存権を守る1万人委員会」の発足会の案内と呼びかけチラシを配布しました。
▼トリチウム特集その2
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140103_tori_A4.pdf
▼「伊方原発再稼働に反対し広島市民の生存権を守る1万人委員会」の発足会の案内と呼びかけチラシ
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20130118.pdf
参加者それぞれが次のようなスピーチを行いました。その内容は、下に貼り付けます。
・伊方原発から大量に放出されるトリチウムの危険性
・原子力規制委員会が審査しているのは「安全性」ではない
・黙っていることは「原発のためにすべてを失ってもかまわない」と言っているのと同じこと
・広島を追われることに「賛成」することはできません
===
第36回のウォークは、
1月25日(土)15:30~16:30
元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース
という予定です。
よろしかったらご参加ください!
◇
伊方原発は、事故を起こさなくても、通常の運転でも大量のトリチウムを環境中に放出します。
伊方原発が放出したトリチウムは、2001年から2010年までの10年間に海水中に放出したものだけで、552兆ベクレルにのぼります。
トリチウムは水素の同位体で放射性物質です。
電力会社などは、トリチウムは微弱な放射線しか出さない、だから人体には無害だという宣伝を行い続けてきました。
また、最近も、大手のマスコミが、「専門家」の談話をあげて、「トリチウムは水の形で存在するので、簡単に体外に排出され、害はない」といった説明を繰り返しています。
しかし、トリチウムは決して人体に無害な物質ではありません。
水素は、人間の細胞を構成する重要な元素です。
水素の同位体であるトリチウムは、水蒸気の形で大気中にも広がっていき、雨となって地上に降り注ぎ、土に浸み入り、それを作物が吸収し、炭素と結合して有機結合型トリチウムとなって、それを食べる人間の体の中にも摂り入れられていきます。
そして、細胞の中に摂り込まれることによって、DNAなどの重要な細胞内の器官にダメージを与えます。
また、トリチウムが壊変を起こしてヘリウムに変わってしまうことによって、細胞を構成している高分子化合物の結合が切断されてしまい、細胞が壊されてしまいます。
このようなしくみが、最近の分子生物学の発達によって明らかになってきています。
伊方原発は加圧水型原発ですが、日本の加圧水型原発は、どこも大量のトリチウムを放出しています。
特にひどいのが、九州の佐賀県にある玄海原発です。
この玄海原発の近くで、白血病で亡くなる人の数が有意に増えているという、人口統計に基づいた調査をした人がいます。
これは、玄海原発から大量に放出される、トリチウムを含む放射性物質が原因ではないかと考えられます。
イギリスのウィンズケールという核施設で、1957年に、大事故が起こったことがありました。
そこから大量の放射性物質が放出されましたが、その影響が、海をはさんで100キロ以上離れた対岸のアイルランドで顕著になったという調査があります。
伊方原発から広島市まではちょうど100キロ、間にあるのは瀬戸内海です。
伊方原発から放出される放射性物質の影響は、対岸の広島で顕著になる、あるいは、もう、なっているのかもしれません。
◇
皆さんにお伝えしたいことは、広島から最も近い原発は、100キロ離れた、四国電力の伊方原発であること、そして、伊方原発が、再稼動を申請した9原発16原子炉の中で最も突出して審査が進んでいて、この3月までには審査合格になりそうだ、ということです。
それでは、原子力規制委員会は、何を審査しているのでしょうか?
多くの人は、「安全を審査している」と誤解していると思います。
原子力規制委員会は、割とこまめに、議論の内容・会合の中身を公開しています。
インターネットで「原子力規制委員会」と検索してみてください。
規制委員会は、「安全性」を審査しているのではありません。
原発再稼動にあたっての最低限の標準性能を決めた中身が「規制基準」です。
原子力規制委員会は、この「規制基準」に合致しているかどうかを審査しています。
決して「安全性」を審査しているわけではありません。
原子力規制委員会の基準で「安全」が審査できない理由は、原子力規制委員会の田中委員長が自ら説明しているとおりです。
田中委員長はこう言っています。
「原発に、リスク・ゼロはない。絶対に安全な原発というのはないのだ。
だから、規制委員会の『規制基準』というのは、事故が起こったときにできるだけその事故の影響を小さくする性能標準だ。
どの原発だって福島並みの苛酷事故は起こし得る。
要は、そうしてリスクを社会(=われわれ)がどれだけ許容してくれるか、その範囲を探りながら審査しているんだ。」
それでは、原発の安全性はどうやって担保されるのか?
今の原子力規制委員会の考え方では、原発の安全性は、原発を運営する電力会社が独自に安全目標を持って、その安全目標に向かって一歩一歩手を打って、その安全性について自ら評価をして、できるだけ事故が起こっても影響を小さくすることに向かって努力を重ね、安全に少しでも近づけていく、ということです。
だから、原発の再稼動の基準に適合しているからと言って、これは、原子力規制委員会が「安全性を担保したのではない」ということです。
ここで考えていただきたいと思います。
広島からわずか100キロの伊方原発も、同じ考え方で審査され、同じ考え方で稼働します。
原子力規制委員会にとっては、例えばもし事故が起こっても環境に放出する放射能はセシウム137で100兆ベクレルまではOKだと言っているわけだけれども、広島に住んでいる我々からしたら、100兆ベクレル出されては困ります。
例えば、原子力規制委員会自身が行ったシミュレーションでは、もし伊方原発で福島並みの事故が起こったら、広島市は1週間で4ミリシーベルトの被曝をして、我々は広島市に住み続けるわけにはいかなくなる。
それでも、原子力規制委員会は、「ま、そういうリスクは付き物なのだから、皆さんちょっと我慢して原発再稼動を認めてやってちょうだいね。その代わり、できるだけ被害は小さくするようにしますよ」と言うわけです。
こう言われてもまったく納得できません。
事故が起こるものだったら動かすな。これが、私たち広島で生活している生活者の立場です。
原子力規制委員会にとっては、広島は、100万年に1回や10万年に1回は事故はどこかで起こる、そのどこかのうちの1つに過ぎません。
しかし、広島に住んでいる我々からすれば、ここはかけがえのないところなんです。
皆さんはどうお考えになりますか?
◇
ご存じでしたでしょうか?
福島で事故が起こるまでは、日本の原発は事故を起こさないとうたって稼働してきましたが、事故は起こってしまいました。私たちはだまされていました。
福島で事故が起こってから、再稼動するための新しい規制基準が作られましたが、その基準に見合った原発だからと言って、事故を起こさないわけではありません。
事故を起こす可能性が十分にあることが前提で、原発は再稼動されます。
皆さんご存じでしょうか?
四国の愛媛にある伊方原子力発電所が今、再稼動有力候補となっています。
もし伊方原発で事故が起これば、私たちは広島に住めなくなってしまいます。
事故を起こすことが前提で再稼動されますので、事故が起こったら逃げなさいと言われています。
事故が起こって責任をとってくれる人はいません。私たちの今まで営んできた生活を補償してくれる人は誰もいません。
事故を起こす可能性が少しでもあるのなら、伊方原発を再稼動しないでくださいというのが、私たちの訴えです。
広島市議会に伊方原発再稼動反対の意志表示を求める請願を出しました。
請願に、ぜひご参加ください。
伊方原発再稼動を黙って容認するということは、伊方原発で事故が起こってもかまわないと言っているのと同じです。
事故が起これば、広島で築き上げてきたものすべてを捨てて避難してもかまわないと言っているのと同じことです。
黙っているのは、再稼動賛成と同じです。
今、多くの人でにぎわっているこのアーケードが、双葉町のようなゴーストタウンになってしまうかもしれない、そのことをぜひ想像してみてください。
伊方原発で事故が起これば、その可能性があるということです。
そうなってしまうということです。
事故を起こさない安全な原発は、世界中どこにも存在しません。
◇
広島から一番近い愛媛県の伊方原発でもし福島並みの事故が起これば、100キロ離れた私たちの広島市は、実効線量で4ミリシーベルト、これは「一時移転」の対象区域となります。
そういうシミュレーションが、原子力規制委員会から出ています。
これに黙っていると、賛成したことになります。
私は賛成していません。
広島を追われる筋合いはありません。
今、広島市議会に伊方原発再稼動反対の決議を求める請願を上げていますが、請願に参加している方の中には、原発賛成の方もいらっしゃいます。
当然です。自分の家を追われて「いいよ」と言う人はいません。
なので、私たちの請願は、原発反対ではありません。再稼動の反対です。
私たちの生活や生存を脅かすような再稼動は認められないというのが、私たちの考えです。
皆さんはどうお考えになるでしょうか?
自分の生活をすべて投げ出して、お金を出してもいい、原発は好きだという方もあるいはいらっしゃるかもしれません。
ですが、私は、自分の生活、おじいちゃんやおばあちゃんが守ってきた土地、原爆の後苦しみながらも一生懸命耕し守ってきた田畑を差し出してまで、原発に賛成することはできません。
それから皆さん、今、原子力規制委員会が審査しているのは「安全性」を審査しているのだと誤解している方もいるかと思います。
違います。
これは、苛酷事故になるべくならないように、機器や施設の性能の目標値を決めましょう、それに適合しているかどうかを審査しましょうというのが今の審査であって、重大事故は起こる前提です。
そして、安全性というのは、それぞれの事業者が安全文化を育てていく中ではぐくまれるものであって、安全性は事業者が各自評価していくものであるというのが原子力規制委員会の考え方であり、これはまあ当然であると思います。
なので、原発の「安全性」は誰も審査していません。
だから、この審査を通ったからと言って、原発の安全が保証されたわけでもありません。
なので余計に、広島から100キロの伊方原発で福島並みの事故が起こったら、広島は「一時移転」の対象区域になる、ゴーストタウンになるということが現実味を帯びて迫ってきていますので、私たちはこうやって歩いています。
こういう事態になっているということを皆さんどうか知っておいてください。
よろしくお願いします。
1月18日(土)13:00より、広島市中央公民館大集会室において、「伊方原発再稼動に反対し広島市民の生存権を守る1万人委員会」(仮称)発足会を開きました。
10名が出席。
討議によって、新しい会の名称を「広島市民の生存権を守るために伊方原発再稼動に反対する1万人委員会」(略称「広島1万人委員会」)とすることや、規約を決定し、この日をもって「広島市民の生存権を守るために伊方原発再稼動に反対する1万人委員会」が発足しました。
当日、8名が会員として、1名が諮問委員として、「広島1万人委員会」に参加しました。また、5名の委員が決まりました。委員の討議により、委員長、委員長代行が決定し、委員長が事務局長を指名しました。
「広島市民の生存権を守るために伊方原発再稼動に反対する1万人委員会」は、6月末までに広島市民1万名の請願参加を目標に、活動を開始します。
伊方原発3号機再稼動の危険の本質を広島市民の幅広い層に知らせ、共同請願人1万人をめざす活動にご協力くださるご意志をお持ちの皆様、ぜひ、「広島1万人委員会」の会員となってください!また、広島市議会議員の選挙権を持たないけれどもこの活動にご協力くださる意志をお持ちの皆様、ぜひ諮問委員となってください!(ただし、「広島1万人委員会」において政党活動や宗教活動を行おうとされる方、市民的常識に外れた言動をされる方の参加は、お断りいたします。)会費は、月500円です。
2月2日(日)13:00~16:00、広島市中央公民館工芸室において、会員・諮問委員による総会を開催する予定です。ふるってご参加ください!
原田